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五稜郭の冬イルミネーション

五稜郭の冬イルミネーション

Photo: くろふね / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons
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函館の冬を代表する光の祭典、五稜郭のイルミネーション。星形の要塞が夜の闇に浮かび上がる幻想的な光景は、北海道の長い冬をともに彩る特別な風物詩として、地元市民と旅人の心をとらえ続けています。

星の要塞が生まれるまで──五稜郭の歴史

五稜郭は、江戸時代末期の1866年(慶応2年)に完成した日本初の西洋式城郭です。函館港に面した地の利を生かした防衛拠点として箱館奉行所が設置され、当時の日本では珍しいフランス式の星形設計が採用されました。五つの稜堡(突出部)が均等に配置されたその形は、上空から見ると完全な五芒星を描きます。

この要塞がもっとも歴史の表舞台に立ったのは、1868年から1869年にかけての箱館戦争(戊辰戦争最後の戦い)の時です。旧幕府軍の榎本武揚率いる部隊が蝦夷共和国を樹立し、五稜郭を拠点として明治新政府軍と戦いました。この攻防は約7ヶ月に及び、五稜郭は近代日本の黎明期を見届けた場所として深く刻まれています。現在は国の特別史跡に指定されており、要塞の歴史を伝える五稜郭タワーとともに函館を代表する観光地となっています。

光の星が夜空に浮かぶ──イルミネーションの見どころ

毎年12月上旬から2月下旬にかけて、五稜郭の堀沿いにおよそ2,000個の電球が点灯します。星形の輪郭を縁取るように配置された灯りは、日没とともにオレンジがかった温かな光で北海道の夜を彩ります。

このイルミネーションの真骨頂を体験するなら、107メートルの高さを誇る五稜郭タワーの展望台から見下ろすのがおすすめです。二層構造の展望台からは、光の星形が夜の闇にくっきりと浮かび上がる光景を一望でき、その美しさは言葉を失うほどです。雪が積もった夜には、星の形に沿った電球の輝きと、堀に映り込む光のリフレクションが重なり合い、現実とは思えないような幻想的な世界が広がります。

地上からの散策も格別の楽しみです。堀沿いの遊歩道をゆっくりと歩くと、水面に映るイルミネーションを間近に眺めることができます。凍りかけた堀の表面が光を乱反射させるこの時期だけの表情は、春の桜や夏の緑とはまた異なる五稜郭の一面を見せてくれます。カメラを片手に光と影のコントラストを捉えようとする写真愛好家も多く、夜の公園は静かな熱気に包まれます。

冬の函館だからこそ味わえる特別な体験

函館の冬は厳しく、気温は氷点下になることも珍しくありません。しかし、その寒さが五稜郭のイルミネーションをより一層美しく引き立てます。澄み切った冬の空気は光をより鮮明に届け、雪化粧した五稜郭の石垣や木々は、イルミネーションとの対比を際立たせます。

防寒対策をしっかりしたうえで公園内を散策すると、白銀の世界と光の競演をじっくりと堪能できます。また、五稜郭タワー内のカフェスペースでは、温かい飲み物を片手にガラス越しのイルミネーションを眺める贅沢なひとときも過ごせます。体の芯まで冷えたあとに飲む熱いコーヒーやホットチョコレートは、函館の夜の思い出をさらに豊かにしてくれるでしょう。

五稜郭に隣接する大型複合施設「シエスタハコダテ」では、多彩な飲食店やショッピングが楽しめます。イルミネーション鑑賞の前後に立ち寄って体を温めたり、函館の名産品をお土産に選んだりするのにも便利な場所です。地元のスイーツやご当地グルメと組み合わせることで、函館の食の豊かさも一緒に体験できます。

函館夜景との組み合わせで巡る冬旅

函館は函館山からの夜景でも世界的に名を知られた都市です。五稜郭のイルミネーションと組み合わせることで、函館の夜を存分に楽しむ旅程を組むことができます。

函館山の展望台からの夜景は日本三大夜景のひとつに数えられており、海峡に囲まれた函館の街が宝石をちりばめたように輝く光景は圧巻です。五稜郭から函館山まではタクシーや路面電車を乗り継いで20〜30分ほどの距離。日が落ちたら五稜郭タワーで光の星形を満喫し、その後に函館山頂上へ向かうという二つの夜景をセットで楽しむコースは、函館冬旅の定番プランとして旅行者の間で定着しています。

冬の函館は積雪や強風によりロープウェイが運休する日もあるため、函館山を訪れる際は事前に運行状況を確認しておくと安心です。また、夜景と合わせて函館朝市や元町・ベイエリアの散策を旅程に組み込むと、歴史的な西洋建築や海産物グルメなど函館の多彩な魅力を一度に体験できます。冬は観光客が比較的少ない静かな季節でもあるため、混雑を避けながらゆっくりと街歩きを楽しめる点も大きな魅力です。

アクセスと訪問の基本情報

五稜郭へのアクセスは、JR函館駅から市電(路面電車)に乗り「五稜郭公園前」で下車後、徒歩約15分が基本ルートです。市電は函館の街中を網羅しており、観光移動に便利な交通手段として地元に根付いています。また、函館駅前など主要停留所からバスでのアクセスも可能です。函館空港からは市内中心部まで約30分、北海道新幹線を利用する場合は新函館北斗駅で在来線に乗り換えて函館駅まで向かいます。

五稜郭タワーの営業時間は通常9時から18時ですが、冬のイルミネーション期間中は夜間まで延長営業を実施する場合があります。展望台への入場には別途チケットが必要です。タワー内にはミュージアムや土産店も併設されており、歴史的背景を学びながら観光を楽しめます。

イルミネーションの点灯時間は例年17時頃から22時頃までが目安ですが、年度によって異なるため、訪問前に函館市や五稜郭タワーの公式情報を確認することをおすすめします。冬の北海道は積雪や強風など天候の変化が大きいため、防寒着・防滑靴など十分な装備での来訪を心がけてください。ダウンジャケットや手袋・帽子はもちろん、カイロを複数枚持参しておくと長時間の屋外観賞も快適に過ごせます。夜の五稜郭は静寂の中に光が揺れる、函館でしか見られない冬の絶景です。

アクセス

函館市電五稜郭公園前駅から徒歩15分

営業時間

17:00〜22:00(12月〜2月)

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

予算内訳

大人

¥1,000

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