
合掌の足湯
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岐阜県下呂市の山あいに広がる「下呂温泉合掌村」。合掌造りの古民家が静かに立ち並ぶこの野外博物館の一角に、旅人の足元をやさしく温めてくれるスポットがあります。それが「合掌の足湯」です。古き日本の風景に包まれながら、日本三名泉のひとつに数えられる名湯を気軽に体験できる、ここだけの特別な時間が待っています。
日本三名泉の湯を、足の先から
下呂温泉は、兵庫県の有馬温泉、群馬県の草津温泉とともに「日本三名泉」のひとつとして広く知られる名湯です。室町時代の連歌師・三条西実隆が記した記録にもその名が残るほど、長い歴史を誇ります。泉質はアルカリ性単純温泉で、肌あたりがなめらかで刺激が少なく、「美人の湯」とも称されます。入浴するたびに肌がすべすべになると評判で、温泉好きなら一度は訪れたい場所として、国内外から多くの旅行者が訪れます。
合掌の足湯では、この下呂温泉の本物の源泉を引いたお湯を、足湯として楽しむことができます。靴と靴下を脱いでお湯に浸かると、じんわりとした温もりが足先からじわじわと体全体へと広がっていきます。全身浴のように着替える手間がないため、散策の途中にふらりと立ち寄れる手軽さが魅力です。足先を温めることで末梢の血行が促され、歩き疲れた足のだるさや冷えの緩和にもつながります。
合掌造りの集落に佇む、特別な足湯体験
合掌の足湯が位置する「下呂温泉合掌村」は、飛騨・美濃地方に伝わる合掌造りの古民家を移築・保存した野外博物館です。茅葺き屋根が印象的な重厚な建物が点在し、かつての農村の暮らしを今に伝えています。
村内にある「旧大戸家住宅」は、現在の白川郷集落から南方に位置していたもので、御母衣ダム建設にともなう集落離散の際に移築保存されました。天保4(1833)年から弘化3(1846)年にかけて13年の歳月をかけて建造された切妻茅葺き合掌造りで、国指定重要文化財にも指定されている貴重な建物です。
「旧岩崎家住宅主屋」は世界遺産でも知られる富山県南砺市の五箇山から移築されたもので、白川郷とは異なる「妻入り」形式の合掌造りが見られます。こうした歴史的建造物を眺めながら足湯に浸かる体験は、まさにここでしか味わえない贅沢なひとときです。
冬至には特別な「ゆずの足湯」
合掌の足湯には、季節ごとの楽しみもあります。なかでも特別なのが、毎年冬至の日に実施される「ゆずの足湯」です。冬至の伝統行事として古くから日本各地で親しまれてきた「ゆず湯」を、足湯の形で体験できます。柑橘系の爽やかな香りが漂うなかで足を温めると、心身ともにほぐれていくような感覚を覚えます。冬至の頃の下呂は空気が澄み、合掌村の景色もまた格別です。季節を感じながら特別な足湯を楽しみにやってくる常連客も多く、毎年この日を楽しみにしている地元の方々の姿も見られます。
散策と合わせて楽しむ村内の見どころ
合掌村は足湯だけでなく、さまざまな見どころが詰まった場所です。村内には、江戸時代の僧侶・円空(1632〜1695年)が彫った仏像を展示する円空仏展示館があり、下呂市内に伝わる37体の円空仏を間近に見ることができます。素朴でありながら人々に微笑みかけるような表情の仏像は、見る者の心を静かに落ち着かせてくれます。
また、「かえる神社」と名付けられたユニークな施設では、「下呂(げろ)」という地名がカエルの鳴き声に由来するとも言われることにちなんで、日本国内外から集められたカエルの置物が展示されています。さらに、日本各地の料理の神様を合祀した飛騨高椅神社もあり、料理上達を願う参拝者も多く訪れます。
足湯でひと息ついてから村内を巡るも良し、一通り見て回った後に足湯で締めくくるも良し。合掌の足湯は、合掌村散策の旅程に自然と組み込めるスポットです。
旅の疲れをほぐす、無料の癒しスポット
合掌の足湯の最大の魅力のひとつが、無料で利用できる点です。下呂温泉街を歩き回った後、お財布を気にせず気軽に足を休められるのは、旅行者にとって嬉しいポイントです。観光名所が密集した下呂温泉エリアでは、一日中歩き回ることも少なくありません。そんなとき、合掌村内に設けられた足湯でしばし立ち止まり、本物の温泉の湯に足を沈めながら一息つける場所があるのは、旅の質を大きく高めてくれます。
また、足湯は幅広い年代に利用しやすい施設です。小さなお子さん連れのファミリーから、足腰に不安を抱えるシニアの方まで、全身浴が難しい場合でも気軽に温泉気分を楽しめます。温泉街の宿に泊まる前の時間調整にも、宿泊せずに日帰りで訪れた旅行者の最後の締めくくりにも、柔軟に活用できる存在です。
アクセスと利用案内
合掌の足湯は、下呂温泉合掌村の敷地内に位置しています。合掌村の住所は岐阜県下呂市森2369で、営業時間は8時30分から17時まで、年中無休で開いています。下呂駅から合掌村へは徒歩圏内でアクセスでき、下呂温泉街を散策しながら向かうことができます。
足湯の利用に際しては、タオルを持参しておくと便利です。靴を脱いで足を浸けるだけの手軽さですが、足を拭く準備があるとより快適に楽しめます。合掌村入村には別途入場料が必要ですが、足湯そのものは合掌村入場後に無料で利用できます。下呂温泉の旅程に合掌村見学を組み込む際は、ぜひ合掌の足湯も計画に加えてみてください。本物の名湯が足先からじんわりと旅の疲れを癒してくれるはずです。
アクセス
下呒駅から徒歩約20分 下呒駅からバス・タクシーで約10分
営業時間
8:30~17:00 年中無休
料金目安
無料
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