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岩手県立図書館

岩手県立図書館

Photo: Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
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盛岡駅西口からすぐの複合施設「アイーナ(いわて県民情報交流センター)」の中核施設として位置する岩手県立図書館は、岩手県全域の知の拠点として、幅広い世代の学びと情報収集を支えている。移転開館から20年を迎えた現在も、時代に合わせたサービスを積極的に進化させ続ける図書館だ。

アイーナの中にある、県民のための総合図書館

岩手県立図書館は、JR盛岡駅西口から徒歩約2分という好立地に建つ「アイーナ(いわて県民情報交流センター)」内に位置している。岩手県民であれば誰でも利用でき、館内はユニバーサルデザインに配慮した設計となっており、車椅子の方や高齢の方、障がいを持つ方でも安心して訪れやすい環境が整っている。

アイーナには県の各種行政窓口や県民活動交流センターなども入居しており、図書館はその中でも「知の核」として機能している。お仕事帰りや買い物の合間にも立ち寄りやすく、開館時間は朝9時から夜20時まで(休館日は月によって異なる)と長めに設定されており、忙しい社会人でも訪れやすい点が特徴だ。

郷土岩手の資料を深く探る——地域の記憶を守る蔵書

県立図書館としての重要な役割のひとつが、岩手県に関する資料の収集・保存・提供だ。「新着郷土資料」は定期的に更新されており、岩手の歴史・文化・地理・産業に関わる文献・図書・雑誌・新聞などが幅広く収蔵されている。

特筆すべきは、東日本大震災津波に関する資料の充実ぶりだ。震災関連資料は検索・閲覧が可能であり、「いわての復興教育」として「具体の21項目に係るブックリスト」も整備・更新されている。社会科学習や研究目的、あるいは次の世代へ記憶を伝えたいと考える方にとって、ここはまさに資料の宝庫といえる。また、県内新聞・雑誌の所蔵目録や受入新聞一覧も公開されており、マスメディア研究や地域動向の把握にも活用できる。

震災・防災を学ぶ「I-ルーム」——対話と学び合いの空間

令和5年(2023年)10月に開設された「I-ルーム(震災・防災の学び合いスペース)」は、岩手県立図書館ならではの取り組みだ。東日本大震災の経験を風化させることなく、防災・減災について対話・学習・発信できる場として設けられており、「I-セミナー 震災・防災つながるカフェ」などのイベントも定期開催されている。

震災を経験した地域だからこそ生まれたこのスペースは、学校の総合学習や地域活動、研究者の調査など幅広い用途に活用されている。単なる資料閲覧にとどまらず、人々が集い、語り合い、学び合うことができる「知的コミュニティ」としての性格を持つ点が、他の図書館にはない独自の強みとなっている。

子どもから大人まで楽しめるイベントと多彩なサービス

岩手県立図書館は、静かに本を読む場所であるだけでなく、活気あるイベントの発信拠点でもある。定期的に開催される「おはなし会」は小さな子どもとその保護者を対象にしており、読み聞かせや絵本の世界を通じて、幼い頃から本に親しむ機会を提供している。「おはなしどんぶらこ 絵本とベビーヨガデビュー」のようなユニークな企画も実施され、図書館を身近に感じてもらう工夫が随所に見られる。

大人向けには映画会や講演会、「世界のボードゲームであそんでみよう」といった参加型イベントも開かれており、世代を問わず足を運べる雰囲気づくりが徹底されている。また、フリースクールや放課後児童クラブへのセット貸出サービスも提供されており、さまざまな事情を持つ子どもたちの学習環境を支援する姿勢は、地域の教育インフラとしての役割をしっかりと担っている。

便利なデジタル・配送サービスで「図書館がもっと身近に」

岩手県立図書館は、来館が難しい方にも本や資料の恩恵を届けるため、複数のデジタル・配送サービスを用意している。令和3年(2021年)からは、宅配便による貸出サービス(有料)を導入。県内に居住していれば自宅にいながら図書館の本を受け取ることができる、利便性の高いサービスだ。

また、令和4年(2022年)からはマイナンバーカードによる貸出サービスも開始されており、図書館カードを忘れても手ぶらで資料を借りられる仕組みが整っている。ウェブからの利用申請や郵送複写サービス、電子資料の提供なども充実しており、遠方に住む県民や来館が難しい状況にある方でも、幅広く情報にアクセスできる環境が整備されている。

専門的な調査にも対応——レファレンスサービスと学校・団体支援

岩手県立図書館では、個人の調査・研究を支えるレファレンスサービスも充実している。調べ物の方法が分からない場合や、特定のテーマに関する資料を効率よく探したい場合に、専門のスタッフが情報収集をサポートしてくれる。レファレンス申し込みはフォームからオンラインで受け付けており、過去の事例はレファレンス事例データベースでも検索可能だ。

学校や団体向けには、資料の団体貸出や巡回展サービスも実施されており、令和7年度も県内市町村立図書館などへの資料巡回展が予定されている。県全体の図書館ネットワークの中核を担う施設として、地域の教育・学習活動を広域的に支える仕組みが整っている点は、県立図書館ならではの大きな強みといえるだろう。

アクセス

盛岡駅から徒歩圏内

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