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福元館
※写真はイメージです。

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神奈川県厚木市・七沢の山裾に静かに佇む「福元館」は、安政年間の1856年に創業した老舗温泉旅館だ。地元の農家・古根村仙蔵氏が農業の傍ら浴槽を設けたことが起源とされ、明治44年(1911年)に二代目の妻・ヤエ氏が現在の旅館として開業。以来170年近くにわたって受け継がれてきた、山間の湯宿である。

七沢の「美人の湯」―強アルカリ性の艶肌温泉

福元館の湯は、強アルカリ性で滑らかな肌触りが特徴の七沢の「いで湯」。保湿力に優れることから「美人の湯」として女性客を中心に長く親しまれてきた。四季の風情を感じる露天風呂と、広々とした内風呂の両方が楽しめる構成で、緑に囲まれた山里の空気の中で、とろりとした泉質をじっくり体感できる。

年月が滲む館内と、山の景色に包まれた和室

館内には年月を重ねた壁や床の独特な色合いがあり、手を加えすぎずに守られてきた木のぬくもりとレトロな風情が漂う。客室はすべて和室で、10畳・8畳・6畳の3タイプ。向きや部屋によって異なるが、緑豊かな中庭や七沢の山の景色を眺めながらゆったりと過ごせる造りになっている。

しし鍋と地産地消の料理

食事の目玉は当館自慢の「しし鍋」。地元の滋味豊かな食材を使い、たんぱく質・ミネラル・ビタミンB群など美肌に良質な栄養素を意識した、四季折々の旬を盛り込んだ料理が提供される。温泉と並んで「内側から美しくなる」という一貫したコンセプトを体現する食卓だ。

小林多喜二が「オルグ」を執筆した離れ

文学史的に見逃せないのが、昭和6年(1931年)3〜4月に日本のプロレタリア文学を代表する作家・小林多喜二が約1ヶ月間逗留し、小説「オルグ」を執筆した離れの存在だ。大正14年(1925年)建築のこの別邸は、平成22年(2010年)に「多喜二ゆかりの七沢を知らせ歴史と文学を広める会」やファンの募金によってリニューアル。現在は手火鉢・行火・茶だんす・丹前など当時の品々が展示されている。さらに、多喜二が日本の学校保健確立に貢献した唐津秀雄氏に贈ったとされる直筆の色紙も残されており、文学ファンにとって実物に触れられる貴重な場となっている。離れは福元館の前の石段を登った場所にあり、宿泊者以外も立ち寄ることができる。

アクセスと駐車場

電車・バス利用の場合、本厚木駅・厚木バスセンター9番のりばから広沢寺温泉行き(厚38系統)に乗り約30分、「高旗観音」下車すぐ目の前が福元館。車の場合は東名高速厚木インターチェンジの伊勢原方面出口から約20分。無料駐車場が50台分完備されており、家族連れや荷物の多い旅にも対応している。

アクセス

本厚木駅【厚木バスセンター9番のりば】広沢寺温泉行(厚38)にて30分→高旗観音下車→徒歩0分 本厚木駅【厚木バスセンター9番のりば】七沢行(厚33,34,39)にて25分→七沢病院入口下車→徒歩15分 車: 東名高速厚木I.C伊勢原方面出口より約20分、駐車場50台完備(無料)

営業時間

食事処(宴会場)11時~23時

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