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今治タオル専門店巡り

今治タオル専門店巡り

※写真はイメージです。

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今治市は愛媛県北部、瀬戸内海に面した港町だ。この街が世界に誇るのが、国内生産量の約60%を占めるタオルの一大産地としての顔。柔らかく吸水性に優れた「今治タオル」は、日本のものづくりの粋を体現する逸品として、国内外を問わず高い評価を受けている。タオルを目当てに今治を訪れる旅行者は年々増えており、専門店巡りはいまや定番の旅のテーマとなっている。

今治タオルとは何か――ブランドが生まれるまでの歴史

今治でのタオル生産の歴史は、明治32年(1899年)にさかのぼる。阿部平助という人物が大阪からタオル製織機を持ち帰り、今治に初めてタオル工場を開いたのが始まりだ。以来100年以上にわたり、この地域の産業の中心としてタオル製造が根付いてきた。

しかし2000年代に入ると、安価な輸入品の流入によって今治のタオル産業は存亡の危機に立たされた。そこで地元のタオルメーカーたちが立ち上がり、品質の可視化と産地ブランドの確立に取り組んだ。2006年にスタートした「今治タオル」の認定制度は、綿花の産地や縫製の精度、吸水性・安全性に関する厳格な基準をクリアした製品のみにブランドロゴの使用を認めるもの。このロゴが品質の証となり、消費者からの信頼を取り戻すことに成功した。

今治タオルの特徴は、まず触れた瞬間にわかる。ふんわりとした柔らかさと、水に触れた瞬間のすっと吸い込むような吸水性。これは今治の豊かな軟水(硬度の低い水)と、長年培われた高い織り技術が生み出したものだ。

タオル美術館ICHIHIRO――タオルの世界を丸ごと体験する

今治タオル巡りを語るうえで外せない存在が、「タオル美術館ICHIHIRO」だ。今治市内から車で約20分、緑豊かな朝倉地区に広がる広大な施設は、タオルをテーマにした複合型ミュージアムとして全国的に知られる。

館内では、タオルができあがるまでの工程を間近で見られる。綿花の状態から始まり、紡績・織り・染色・縫製へと続く製造の流れは、丁寧な展示と映像で解説されており、ものづくりへの理解が深まる。巨大なタオルアートの展示も見もので、アーティストたちが今治タオルを素材として作り上げた圧巻のインスタレーションは、写真映えするスポットとしても人気が高い。

ショッピングゾーンには、全国の百貨店ではなかなか出会えない限定品や、アウトレット品も並ぶ。ウィルソン、伊織、IKEUCHI ORGANICなど複数のブランドが出展しており、用途や好みに合わせて選ぶことができる。自分用はもちろん、ギフトとしての包装サービスも充実しているため、まとめ買いする来場者も多い。

敷地内にはカフェやレストランもあり、タオルに囲まれながら食事や休憩ができるのも嬉しいポイント。施設全体がゆったりとした時間を過ごせるよう設計されており、半日から1日かけてじっくり巡れる場所だ。

ファクトリーショップという醍醐味――工場直売の世界へ

タオル美術館だけが今治タオルの舞台ではない。市内各地には、メーカーが運営するファクトリーショップが点在しており、これを巡る「ショップ巡り」が旅の醍醐味のひとつとなっている。

ファクトリーショップの魅力は、工場直売ならではの価格にある。百貨店での定価よりも割安で購入できるものが多く、特にアウトレット品はお値打ち感が高い。品質に妥協せず少し訳あり(織りのわずかなずれや色の誤差など、使用に問題のないレベル)の商品が並ぶコーナーは、賢い買い物客に人気だ。

「伊織 今治本店」は、今治タオルの専門セレクトショップとして知名度が高く、洗練されたデザインのタオルや、ギフト向けのセット商品が充実している。「IKEUCHI ORGANIC」は、オーガニックコットンにこだわった製品が揃い、環境意識の高い旅行者や赤ちゃんへのプレゼントを探している人に支持されている。

さらに地元密着型の中小工場が営むショップも見逃せない。観光地然としていない素朴な雰囲気の中で、工場の音を聞きながら商品を選ぶ体験は、大型施設では味わえない旅の醍醐味がある。今治市観光物産協会が作成しているマップを活用すれば、主要なショップを効率よく回ることができる。

季節で変わる今治タオル体験

今治を訪れる季節によって、タオルショッピングの楽しみ方は微妙に異なる。

春(3〜5月)は、桜の時期と重なり、限定の春色デザインタオルが多く登場する。淡いピンクや新緑をモチーフにした商品は、この季節ならではのもの。また気候が穏やかで、しまなみ海道のサイクリングとタオル巡りを組み合わせる旅行者が増えるのもこの時期だ。

夏(6〜8月)は、ガーゼタオルやタオルハンカチなど薄手・速乾の商品が注目される。汗をかく季節にこそ、吸水性の高い今治タオルの真価が発揮される。タオル美術館では毎年夏のイベントが開催されることも多く、にぎわいを見せる。

秋(9〜11月)は、落ち着いたアースカラーや温かみのあるデザインのタオルが目立つようになる。年末に向けたギフト需要も高まり、贈り物用のラッピングサービスを利用する客が増える季節でもある。

冬(12〜2月)は、厚手のバスタオルやフェイスタオルが特に売れ筋になる。温かいお風呂上がりに包まれたくなるような、肉厚でふっくらとしたタオルの需要が高まる。年末年始の帰省土産や新年の贈り物として今治タオルを選ぶ人も多い。

アクセスと今治観光のポイント

今治市へのアクセスは、JR今治駅を起点にするのが一般的だ。松山から特急で約35分、岡山方面からは新幹線で福山まで行き、しまなみ海道バスや在来線を乗り継ぐルートもある。市内の観光施設へはレンタカーが便利だが、今治駅前には観光案内所があり、バスや自転車でのアクセスについても情報を提供している。

タオル美術館ICHIHIROへは、今治駅から路線バスで約35分。ファクトリーショップが点在する市内を効率よく巡るには、1日レンタカーを借りるのがおすすめだ。市内各所のショップは、観光シーズンでも比較的ゆっくりと買い物を楽しめる落ち着いた雰囲気が保たれている。

今治はタオルだけでなく、今治城や来島海峡大橋(しまなみ海道の起点)などの観光スポットも充実している。タオル巡りと合わせて、瀬戸内の絶景や地元のグルメ(今治焼き鳥や鯛めし)も満喫することで、より豊かな旅になるだろう。タオルをテーマに旅のプランを立てれば、今治の街がこれほどまでに奥深い場所だと気づかされるはずだ。

アクセス

JR今治駅から車で20分

営業時間

9:30〜18:00

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

予算内訳

大人

¥5,500

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