
CITTA' ALTA
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東京・文京区小石川の緑豊かな住宅街の一角に、知る人ぞ知るガストロノミーの小宇宙がひっそりと存在する。CITTA' ALTA(チッタ アルタ)——イタリア語で「高台の街」を意味するその名は、料理における高みへの飽くなき探求を体現するかのようだ。わずか8席のカウンターのみという潔いスタイルながら、ここで繰り広げられる食体験は東京屈指のガストロノミーシーンにおいても特別な輝きを放っている。
世界最高峰の厨房で研ぎ澄まされた、一人のシェフの哲学
CITTA' ALTAの顔であり魂であるのが、オーナーシェフの茂呂氏だ。その経歴は日本の料理人の中でも際立って稀有である。かつて「世界一予約の取れないレストラン」として世界中の美食家から熱狂的な支持を受けたスペインのミシュラン3つ星レストラン「エルブジ(elBulli)」——21世紀のガストロノミーを根底から変えたともいわれる伝説的な厨房で、茂呂シェフは研鑽を積んだ。さらにイタリアの名店「ダヴィットーリオ(Da Vittorio)」でも修行を重ね、計7年にわたる海外経験がその料理哲学を形成している。
エルブジで学んだのは単なるレシピや技法だけではない。「食事とは何か」という問いへの根本的な再解釈——驚き、遊び、感動を一皿に宿すという思想だ。ダヴィットーリオではイタリア料理の正統な精神と食材への敬意を深く体得した。この二つの経験が融合することで、CITTA' ALTAが提供するモダンイタリアン・ガストロノミーは唯一無二の輪郭を持つに至っている。
少量多皿、18品のおまかせコース:驚きが積み重なる美食の旅
CITTA' ALTAのメニューは潔い。コースはおまかせの一本のみ。選択肢を排することで、シェフの創造性と季節の食材に全力で向き合う姿勢が伝わってくる。18品ほどから構成される少量多皿のコースは、前菜からドルチェまで怒涛の展開を見せる。
スペシャリテとして特に注目すべきは、次々と繰り出される10品の前菜群だ。それぞれが異なるコンセプトと技術で構成されており、一皿ごとに新たな発見がある。自家製パスタも見どころのひとつで、旬の食材を取り込んだ季節感あふれる仕立てが施される。
メインとなる肉料理は月替わりで、仔牛、鴨、エゾシカなど多彩な食材が登場する。素材の産地や個性を活かした調理法は、訪れるたびに異なる物語を紡ぎ出す。コースを通じて感じるのは、料理が単なる食事ではなく、シェフが描く季節の叙情詩であるということだ。
ドリンクは3グラスのペアリングがコース料金に含まれており、5グラスのフルペアリングにアップグレードすることも可能だ。各料理との対話を深めるワインの選択が、コース全体を一つの流れとして完成させてくれる。
遊び心と技術が結晶した、CITTA' ALTAのスペシャリテ
CITTA' ALTAの料理が多くのダイナーを驚かせ続ける理由は、その「遊び心」の質の高さにある。技術的な裏付けなき遊びは単なるトリックに過ぎないが、ここの料理はそのレベルをはるかに超えている。
デザートのスペシャリテ『分解されたティラミス』はその最たる例だ。エスプレッソ、マスカルポーネ、サヴォイアルディ、カカオといったティラミスを構成する要素を、それぞれ独立したパーツとして提供する。すべてを一口で頬張れば口の中で見事なティラミスが完成し、それぞれを別々に味わえば個性豊かなデザートの盛り合わせとなる。食べ手の選択によって体験が変わるというインタラクティブな発想が光る一皿だ。
前菜の『キノコの山』も強烈な印象を残す。注射器の中にはポルチーニ茸から丁寧に抽出したコンソメのゼリーが封じ込められており、器にはポルチーニのムースが盛られる。キノコをかたどった中が空洞のエアパンと栗を組み合わせ、秋の森の風景を皿の上に再現したような視覚的にも楽しい一皿で、エルブジ仕込みの技術がイタリア料理のコンテキストの中で存分に発揮されている。
メイン料理の『エゾシカのタリアータ ペペベルデ』は、栃木の温泉地の里山風景からインスパイアされたという付け合わせの野菜の盛り付けが印象的だ。自然の情景を料理で表現するという芸術的なアプローチが随所に光り、食べる前からすでに目が楽しんでいる。
わずか8席のシェフズテーブル:料理が生まれる瞬間との一体感
CITTA' ALTAの空間は、「シェフズテーブル」という言葉が持つ本来の意味を体現している。店内にはカウンター席のみ、全8席。オープンキッチンを囲むように座るゲストは、シェフがひとつひとつの料理を組み立てていく過程をすぐ目の前で目撃する。
食材の香りが漂い、繊細な仕上げの手元が見え、シェフとの自然な会話が生まれる。大人数のダイニングルームとは根本的に異なる親密さと緊張感が共存し、食事という行為が体験全体へと昇華される瞬間がある。全席禁煙で静謐な空間が保たれており、デートや記念日、大切な人との特別なひとときを過ごしたい方にも心から推薦できる。女子会や友人との特別な食事会にも適しており、非日常の体験を共有できる場所だ。
予約・料金・アクセス情報
完全予約制であり、飛び込みでの入店はできない。予約はRettyなどのオンライングルメ予約サービスから可能で、定休日は不定休のため来店前に予約状況を必ず確認しておくことをすすめる。
営業時間はランチが12:00〜15:00、ディナーが18:30〜23:00(最終入店19:00)。コース料理の性質上、余裕を持って来店したい。支払いは現金のみでカード不可な点にあらかじめ注意が必要だ。
アクセスは、都営大江戸線・都営三田線「春日駅」(出入口8番)から徒歩約8分、または東京メトロ丸ノ内線「後楽園駅」(出入口8番)から徒歩約8分。都営バスを利用する場合は上69系統「伝通院前」バス停からわずか徒歩1分(約36m)という好立地にあり、バスアクセスが最も便利だ。住所は東京都文京区小石川3-1-24 K-wing 1F。公共交通機関での来店を推奨する。
小石川・文京区の魅力:食後に楽しむ歴史と緑の散策
CITTA' ALTAが位置する文京区小石川エリアは、美食体験の前後に散策を楽しむにも絶好のロケーションだ。後楽園駅の近くには、江戸時代初期に造られた国の特別史跡・特別名勝「小石川後楽園」がある。水戸徳川家の上屋敷の庭として作られたこの日本庭園は四季を通じて美しい景観を見せ、春の梅や桜、秋の紅葉のシーズンは特に訪れる価値がある。
また徒歩圏内には東京大学の「小石川植物園」もあり、国内屈指の植物コレクションと歴史ある温室を楽しめる。文京区自体が多くの文化施設に恵まれたエリアであり、昼間は歴史や自然を感じる散策を楽しみ、夕刻からCITTA' ALTAで至高の一夜を締めくくるという過ごし方は、東京でも特別な体験になるはずだ。都心にありながら落ち着いた雰囲気を持つ小石川の街は、CITTA' ALTAが持つ「日常から切り離された美食空間」という世界観と、見事に調和している。
アクセス
都営大江戸線 春日駅(出入口8) 徒歩8分 都営三田線 春日駅(出入口8) 徒歩8分 東京メトロ丸ノ内線 後楽園駅(出入口8) 徒歩8分 都営バス 伝通院前 徒歩1分
営業時間
ランチ 12:00〜15:00 / ディナー 18:30〜23:00(L.O. 19:00) 定休日:不定休 完全予約制
店舗詳細
- 個室
- なし
- 決済方法
- 現金
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