
網走流氷ウォーク
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冬の北海道・網走でしか体験できない絶景と感動がある。オホーツク海に押し寄せる流氷の上を歩き、極寒の海に身を浮かべる「流氷ウォーク」は、日本国内でも他に類を見ない、まさに唯一無二の冬限定アクティビティだ。
オホーツク海の流氷が生まれるまで
流氷は、シベリア・アムール川流域から流れ込む淡水が、オホーツク海北部で凍り始めることで生まれる。11月ごろから厳冬のオホーツク海北部で形成された氷は、冬の季節風に乗って南下し、毎年1月下旬から2月上旬にかけて北海道の沿岸へと押し寄せてくる。
網走は、日本で流氷が接岸する最も代表的な地域の一つだ。サラサラとした淡水由来の氷が積み重なることで、塩分濃度の高い海水の氷よりも透明感が高く、澄みきった白と青の世界が広がる。この白い氷原が沿岸を埋め尽くす光景は、「流氷は神の使いだ」と地元の人々に語り継がれるほどの圧倒的な自然現象だ。流氷の接岸期間は例年2月から3月中旬ごろまでで、この限られた時期にしか体験できないことが、流氷ウォークの希少価値を高めている。
流氷ウォークの体験内容
ツアーはガイドの案内のもとで行われ、初心者でも安心して参加できるよう設計されている。まず陸上でドライスーツの着用方法や歩き方、海への入り方などの説明を受けたのち、流氷の上へと歩き出す。
実際に氷の上に立つと、その広大さに息をのむ。見渡す限りに広がる白い氷原、どこまでも続く地平線、そして頭上には北海道らしい澄んだ青空。カメラを向けても、どこを切り取っても絵になる風景が続く。
ツアーの最大のハイライトは、流氷と流氷の間にできた「水路」に入る体験だ。ドライスーツのおかげで体が水に触れることなく、まるで浮き輪のように海面に仰向けで浮かぶことができる。極寒のオホーツク海に浮かびながら、青白く輝く氷を見上げる瞬間は、言葉では表しきれない非日常感に包まれる。ツアーの所要時間は約1〜2時間が一般的で、子どもから大人まで幅広い年代が参加できる。
ドライスーツで安全・快適に
流氷ウォーク最大の安心要素が、専用のドライスーツだ。全身を覆うこのスーツは、水の浸入を防ぐ気密性の高い素材でできており、海に入っても体が濡れない仕組みになっている。さらにスーツ内部に空気が閉じ込められているため、自然な浮力が生まれる。泳げない人や水が苦手な人でも、ガイドの指示に従えば問題なく体験できる。
防寒対策についても心配は不要だ。ドライスーツを着用すれば、氷点下の海中でも体の冷えを最小限に抑えられる。ただし、スーツの下には厚手のフリースや防寒インナーを重ね着することが推奨されており、参加前のウェアリングについてはツアー会社から詳しい案内が届く。手袋と帽子はできるだけ保温性の高いものを用意しておくと快適だ。
氷の下に広がる神秘の海中世界
流氷は単なる氷の塊ではない。その裏側には、「流氷の天使」と呼ばれるクリオネをはじめとした希少な海洋生物が生息している。クリオネは体長わずか数センチメートルの小さな巻き貝の仲間で、半透明の体が神秘的な光を放つことから、国内外の旅行者に人気が高い。
流氷の裏面には「アイスアルジー」と呼ばれる珪藻類(海藻の一種)が張り付いており、これを餌とする小型プランクトンや甲殻類が集まってくる。クリオネはこれらのプランクトンを捕食しながら流氷の下を漂っている。流氷ウォーク中に海に入ると、運が良ければクリオネや小さな生物の姿を目にすることができる。透明度の高いオホーツク海の海中を、流氷越しに観察する体験は、ダイバー顔負けの感動を与えてくれる。
体験できる時期とベストシーズン
流氷ウォークが楽しめるのは、流氷が沿岸に接岸している期間に限られる。一般的には1月下旬から3月上旬ごろまでがシーズンで、なかでも2月が流氷の量・安定性ともに最も充実している。流氷情報は毎年変動するため、訪問前に最新の接岸状況を確認することが重要だ。
2月上旬には「流氷まつり」などのイベントが網走市内で開催されることもあり、流氷ウォーク以外にも冬の網走を満喫する機会が豊富だ。また、2月下旬以降は日差しが少し暖かくなり、氷の上を歩きながらも比較的穏やかな気候の中で体験できる。
アクセスと周辺観光
網走へのアクセスは、まず女満別空港(めまんべつくうこう)が最寄りの空港だ。東京(羽田)・大阪(伊丹)・札幌(新千歳)からの直行便が就航しており、空港から網走市内までは車やバスで約30分。JRを利用する場合は、札幌から特急オホーツクで約5時間30分、または釧路から釧網本線で約2時間30分が目安となる。
流氷ウォークツアーは、網走市内の複数の観光・アウトドア会社が催行している。事前予約が必要で、シーズン中は土日・祝日を中心に満員になることが多いため、余裕を持った予約が安心だ。
周辺観光としては、冬季でも営業している「網走市立郷土博物館」や「オホーツク流氷館」がおすすめだ。オホーツク流氷館では、マイナス15度の冷凍室で実際の流氷に触れることができ、クリオネの展示も人気を集めている。また、世界遺産登録を目指す知床半島への日帰りツアーも組み合わせれば、北海道の大自然をより深く体感できる旅になるだろう。
アクセス
JR網走駅からバスまたはタクシーで約10分
営業時間
ツアー 9:00〜、13:00〜(約1.5時間)
滞在時間目安
90分
予算内訳
大人
¥6,500
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