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由布院で「ふるさと」を買う|温泉地で見つける理想の住まい探し
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由布院で「ふるさと」を買う|温泉地で見つける理想の住まい探し

大分県中部の盆地に位置する由布院は、由布岳の雄大な山並みを背景に、情緒あふれる温泉街が広がる場所です。毎年多くの観光客で賑わいますが、実は地元を愛し、ここでの生活を望む人々にとって、理想の移住先として静かに人気が高まっています。温泉の湯煙が立ち上る朝霧の中で、新しい人生の章を開く——そんな選択肢が、由布院の不動産市場には着実に広がっています。近年は大分市や別府市からの移住者だけでなく、福岡・東京・大阪など都市圏からのIターン・Uターン移住者も増加しており、地域全体がゆるやかな活性化の局面を迎えています。

由布院の不動産市場の特徴と相場観

由布院の不動産は、大きく「温泉地の中心部」と「周辺の田園地帯」に二分されます。中心部の湯の坪街道沿いの物件は商業的な価値が高く、100平米程度の一戸建てで3,000万円から5,000万円前後が相場です。一方、由布岳を望む周辺地域では、同程度の物件が1,500万円から2,500万円程度で取得できます。

土地価格については、中心部の商業地で坪あたり20万円前後、住宅地では坪8万円から12万円が目安です。観光地としての知名度が上がるにつれ、ここ数年で緩やかな上昇傾向にありますが、都市部と比較すると依然として取得しやすい水準を保っています。

温泉地特有の需要として、投資目的の小規模旅館や貸別荘として活用できる物件も市場に多く流通しており、こうした物件は月10万円から20万円程度の賃貸収入が見込める場合もあります。ただし、温泉権の取得費用(通常50万円から150万円)が別途必要になることは必ず確認しておきましょう。温泉を引き込む配管工事費用も含めると、総額では200万円前後になるケースもあります。

四季折々の自然と生活環境の充実さ

由布院の最大の魅力は、変化に富んだ自然環境です。春は桜と菜の花が競い合い、夏は新緑が由布岳の斜面を鮮やかに染め上げます。秋は黄金色に輝く田んぼと色彩豊かな紅葉が盆地全体を包み、冬は雪化粧した由布岳と幻想的な朝霧が訪れる人を圧倒します。四季それぞれが別の顔を持ち、暮らすほどに地域への愛着が深まっていくのがここの特徴です。

生活インフラの面では、由布市役所、スーパーマーケット、郵便局、金融機関、医療機関がコンパクトに集約されており、日常生活に大きな不便はありません。大分市の中心部まで車で約40分というアクセスの良さも、仕事や医療・教育面での安心感につながっています。近年は有機農業や自然派の食材を扱う店舗が増え、健康志向の生活を実践する場として高く評価されています。温泉に日常的に浸かることは、血行促進・疲労回復・精神的なリラクゼーションにつながるとされ、効果には個人差があるものの、長期的な健康面での価値が見直されています。

空き家・古民家活用の可能性

由布院でも、少子高齢化に伴う空き家問題は存在します。しかし、ここでの空き家活用は特別な意味を持ちます。建築年数の古い民家や蔵を改修し、自分たちのライフスタイルに合わせた住宅に再生する動きが活発です。板張りの縁側、土間のある台所、高い天井と太い梁——こうした古建築の持ち味を活かしたリノベーションは、単なる居住空間を超えた「物語のある家」を生み出します。

改修費用は物件の状態により大きく異なりますが、耐震補強・基礎工事・設備整備を含めて1,000万円から2,000万円程度が目安です。大分県や由布市が設けている古民家再生補助金制度を活用できる場合もあり、条件によっては工事費の一部が補助対象となることがあります。制度の詳細は由布市の移住定住担当窓口で確認できます。

実際に古民家をリノベーションして移住した人の中には、一部をゲストハウスや陶芸・木工のアトリエとして開放し、観光客や地域住民との交流を生業の一つにしているケースもあります。由布院の町並みの雰囲気を保ちながら夢を形にする——こうした古民家活用は、地域の景観保全という社会的価値も生み出しています。

投資としての由布院不動産の可能性

観光地としての由布院の知名度は国内屈指で、国内外からの観光客数は安定して高い水準を維持しています。とりわけコロナ禍以降、近距離観光・国内旅行の需要が回復し、訪日外国人の増加も加わって宿泊需要は底堅い状況が続いています。

賃貸運用を前提とした物件では、民泊やバケーションレンタルとして活用する場合、稼働率が高い繁忙期(ゴールデンウィーク・夏休み・紅葉シーズン)には月額利用率が70〜80%に達するケースも報告されています。1泊あたりの単価も、設備や立地によっては2万円から5万円以上を設定できる物件もあります。

ただし、観光ニーズに応える物件運営には継続的な投資と管理コストが伴います。清掃・リネン交換・設備メンテナンス・ゲスト対応などを自分で担う場合の手間は相当なものです。運営を管理会社に委託する場合は、売上の20〜30%が手数料として必要になるため、事前に収支シミュレーションをしっかり組み立てることが重要です。また、旅館業法や民泊新法の規制を正確に把握したうえで物件選びと運営形態を決める必要があります。

由布院での物件探しと購入の心構え

由布院での物件購入は、単なる「家を買う」という行為ではなく、「生活文化への参加」だと捉えることが大切です。季節の移ろいを肌で感じながら、地域の人々とのつながりを育む暮らし方の選択なのです。

物件探しは地元の不動産仲介業者との相談から始めましょう。彼らは温泉地特有の法規制(温泉法・旅館業法)、地形上の特性(湧水・斜面地・盆地特有の霧)、観光シーズンによる生活環境の変化についての実践的な知識を持っています。インターネット上の物件情報だけでなく、地域のネットワークから出てくる未公開物件も多いため、顔の見える関係を築くことが物件選びの幅を広げます。

また、実際に由布院を複数回訪問し、異なる季節の生活実感を積み重ねることを強くお勧めします。冬の朝霧の中での静けさ、夏の観光ピーク時の賑わい、秋の収穫祭の空気感——それぞれの時期に得た印象の積み重ねが、「住む」という判断の確かな土台になります。

予算計画では、物件価格に加えて温泉権費用・改修費(古民家の場合)・不動産取得税・登録免許税・司法書士費用などの諸経費として、物件価格の10〜15%を上乗せして見込んでおくことが安全です。

由布院での不動産購入は、投資としての判断であると同時に、人生における豊かさの再定義の契機になるでしょう。湯煙立つ朝霧の中で、あなたらしい新しい生活があなたを待っています。まずは一度、移住相談の窓口を訪ねるところから、「ふるさと探し」の旅を始めてみてください。

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Written by

林 彩香

不動産アナリスト

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