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にごり湯・濁り湯の魅力と種類|白濁・茶褐色・緑・青、色の正体と楽しみ方
温泉・サウナ
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にごり湯・濁り湯の魅力と種類|白濁・茶褐色・緑・青、色の正体と楽しみ方

にごり湯とは何か——透明な湯との違い

温泉の浴槽に入ったとき、湯が白く曇っていたり、赤茶色をしていたり、緑がかっていたりすることがあります。これが「にごり湯」あるいは「濁り湯」と呼ばれる温泉で、透明な湯とは異なる成分や環境条件によって生まれます。

温泉が透明かにごっているかは、単なる見た目の違いにとどまらず、含有成分・泉質・地下からの湧出経路の違いを反映しています。にごり湯には特有の成分が多く含まれることが多く、独自の肌触りや入浴感が魅力です。また視覚的なインパクトが強く、「入るだけで非日常感がある」という点でも人気を集めています。

にごり湯の色はさまざまです。白・乳白色・灰白色・茶褐色・黒・緑・青みがかった色など、場所によって全く異なります。この色の違いは何が原因なのか、主なパターンを成分と合わせて見ていきましょう。

白濁・乳白色のにごり湯——硫黄の作用

最も広く知られるにごり湯が「白濁湯」です。乳白色やミルク色とも表現されるこの色は、主に硫黄成分によって引き起こされます。

地下深くから湧き出た温泉水に含まれる硫化水素ガスが、地上に出て空気に触れると化学変化を起こし、微細な硫黄コロイド粒子が水中に浮遊します。この粒子が光を散乱させることで、湯が白く見えます。これを「コロイド散乱」と呼びます。

硫黄泉の白濁湯は、殺菌作用・皮膚疾患への効果・角質軟化作用などが期待されるとされており、皮膚トラブルを抱える人が湯治目的で訪れることも多い泉質です。独特の硫黄臭(「温泉臭」とも呼ばれる)は、慣れると温泉地の象徴的な香りとして心地よく感じられます。

また、源泉と浴槽を比べると、源泉では透明でも浴槽内で白くにごることがあります。これは空気との接触時間が長くなるほど白濁度が増すためです。反対に、配管や浴槽の密閉性が高い施設では比較的透明を保つこともあります。

茶褐色・黒のにごり湯——鉄分と有機物

茶色や黄褐色・赤みがかった色のにごり湯は、鉄イオン(二価鉄・三価鉄)を含む含鉄泉に多く見られます。鉄が酸化すると赤茶色に変色するため、空気に触れた湯は時間とともに色が濃くなる傾向があります。

鉄分を多く含む温泉は、むくみの改善や血行促進に効果があるとされることがありますが、鉄分は金属イオンであるため、鉄製の設備や配管を腐食させやすい性質もあります。施設によっては浴槽の底や縁が変色していることがありますが、これは鉄分による着色で清潔面とは別の話です。

黒みを帯びた「黒湯」は、植物が地中で長い年月をかけて分解された腐植質(フミン酸・フルボ酸など)が溶け込んだもので、関東の平野部に比較的多く見られます。炭酸水素塩泉の一種で、肌を滑らかにする作用があるとされ「美人の湯」と称されることもあります。色は黒〜暗褐色ですが、薄めると透明感があります。

緑・青のにごり湯——pH と金属イオン

緑がかった湯や青みを帯びた湯は、pH(酸性度)や溶存成分の組み合わせによって生まれます。

強酸性泉では、低いpHと金属イオン(銅・鉄など)が複合的に作用し、エメラルドグリーンや青みがかった色になることがあります。同じ源泉でも季節・気温・湧出量の変化によって色の濃淡が変わることがあり、これが「生きている湯」として温泉ファンを魅了する要素の一つです。

また、炭酸ガスを多く含む炭酸泉では、細かい泡が光を散乱させ、青白く見えることがあります。炭酸泉は「心臓の湯」とも呼ばれ、微細な炭酸ガスが皮膚から吸収されて血管を拡張させる効果が注目されており、欧州では医療用途での利用実績もある泉質です。

にごり湯を楽しむ際の注意点

にごり湯は成分が濃い場合が多く、長時間の入浴には注意が必要です。

硫黄泉は皮膚への刺激が強く、肌が敏感な方や乾燥肌の方は短時間の入浴から始め、入浴後に保湿を行うと安心です。また、金属アレルギーのある方は鉄分を多く含む含鉄泉での入浴前に成分表示を確認することをおすすめします。

にごり湯の多くは湯の鮮度が変わりやすく、成分が酸化・変質することで色や成分が変化します。「源泉かけ流し」のにごり湯は特に成分が活きているとされ、色や香りの変化を観察するのも楽しみ方の一つです。施設によっては朝と夕方で湯の色が異なることもあります。

コンタクトレンズは刺激成分によるトラブルを防ぐため、外して入浴することが推奨されます。また、貴金属(指輪・ネックレスなど)は硫黄成分によって変色・腐食する場合があるため、入浴前に外しておきましょう。

にごり湯を選ぶ楽しみ——色から泉質を推測する

慣れてくると、湯の色から泉質をある程度推測できるようになります。旅先で浴槽の色を見たとき、「これは硫黄系かな」「鉄分が多いのかも」と想像しながら入るのも、温泉の楽しみ方を深める一歩です。

施設には泉質・成分・pH・湯の温度などを記載した「温泉分析書」が掲示されていることが多いです。入浴前にこの掲示を読む習慣をつけると、目の前のにごり湯についての理解がぐっと深まります。温泉の色はその土地の地質と歴史が凝縮されたものでもあり、日本各地で異なる色の湯を体験することは、温泉文化の奥深さに触れる旅でもあります。

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Written by

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そろうコラム編集部

温泉・サウナ担当

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