観光・体験
山形発の絶景ドライブコース|日帰りで楽しむ山形県の景観道路
山形は蔵王の樹氷と月山の高原に恵まれた絶好のドライブエリアです。山寺(立石寺)を起点に、山形県の美しい景観道路を走る爽快感は格別で、窓の外に広がる風景は刻一刻と表情を変えていきます。盆地特有の気候で夏は猛暑、冬は豪雪という環境が生み出す寒暖差は、サクランボ・ラ・フランス・米沢牛などの高品質な農畜産物を育んでいます。その恵みを走りながら体感できるのが山形ドライブの真骨頂です。
山形空港から市内まで車で約30分、山形新幹線で東京から約2時間40分。都心からのアクセスが良好なため、週末の日帰り旅行としても十分に満喫できます。到着後はすぐにレンタカーを借りて、いざ絶景ロードへ出発しましょう。
コースA:山寺(立石寺)〜上山城絶景ルート
山形駅を起点に北東方向へ約15kmドライブすると、松尾芭蕉が「閑さや岩にしみ入る蟬の声」と詠んだ山寺(立石寺)に到着します。本堂まで1,015段の石段を登れば、眼下に広がる山寺集落と最上川支流の馬見ヶ崎川が描く絶景が待っています。展望スポットからは盆地全体を見渡す開放的なパノラマが広がり、特に早朝の霞がかった景色は幻想的です。参拝を含めて約1〜1.5時間を見込みましょう。
その後、国道13号を南下して上山(かみのやま)市へ向かいます。市内に点在するかみのやま温泉の湯けむりを横目に見ながら進むと、小高い丘の上に鶴岡市とは異なる独特の白亜の天守が目を引く上山城に到着します。城内は歴史資料館として公開されており、山形城(霞城)と並ぶ県内屈指の山城として知られています。天守からは蔵王連峰を正面に見渡す180度の大パノラマが広がり、晴天時には月山の稜線まで望むことができます。コース全長は約50〜80km、寄り道込みで所要時間は約3〜4時間が目安です。
コースB:蔵王エコーラインを駆ける山岳ドライブ
霞城公園を出発し、蔵王温泉スキー場方面へ向かうコースBは、標高差1,500m以上を一気に駆け上がる山岳ドライブの醍醐味が凝縮されたルートです。蔵王エコーライン(県道12号)は例年4月下旬〜11月上旬のみ通行可能で、残雪期には道路両側に10m以上の雪の壁「雪回廊」が出現し、まるで別世界を走り抜けるような非日常感を味わえます。
標高が上がるにつれて気温が5〜10℃下がり、真夏でも半袖では肌寒さを感じるほど。そのため夏場は天然のクーラーとして人気が高く、渋滞を避けるために早朝出発がおすすめです。蔵王山頂近くの「御釜(おかま)」は、エメラルドグリーンに輝く火口湖で山形屈指の絶景スポット。駐車場から徒歩15分ほどで展望台に立てますが、強風時は足元に注意が必要です。秋の紅葉シーズン(10月上旬〜中旬)には山全体が赤・黄・橙に染まり、日本有数の紅葉ドライブルートとして全国から観光客が集まります。全長約40〜60km、所要時間は休憩込みで3〜4時間です。
立ち寄りグルメスポット
ドライブの楽しみは景色だけではありません。山形の食文化は非常に豊かで、ルート上には個性豊かなグルメスポットが点在しています。
出発前に七日町エリアで山形郷土料理の代表格「だし」(細かく刻んだ夏野菜の和え物)と熱々のご飯で英気を養うのも一手です。コースA沿いには地元農家直営の果物直売所が多く、夏はサクランボ・桃、秋はラ・フランス・りんごを格安で購入できます。特にサクランボ園の「ハウスさくらんぼ狩り」は6月中旬〜7月上旬限定で体験可能。食べ放題で1,500〜2,500円程度が相場です。
昼食は上山市内の食堂で米沢牛の焼き肉定食を狙い目にしてください。米沢牛は松阪牛・神戸牛と並ぶ日本三大和牛の一つですが、産地の山形で食べれば価格もリーズナブル。ランチセットなら2,000〜3,000円台で上質な霜降り肉を楽しめます。道の駅「川のみなと長井」や「おおえ」では地元産の芋煮や板そばを提供しており、ドライブの休憩がてら本場の味を体験できます。
銀山温泉と組み合わせる充実プラン
絶景ドライブの後は銀山温泉で疲れを癒すのが最高の贅沢です。大正・昭和初期の木造旅館が川沿いに並ぶ銀山温泉は、山形市内から車で約1時間。アニメ映画のワンシーンを連想させるノスタルジックな街並みは、夕暮れ時にガス灯が灯ると特に幻想的な雰囲気を醸し出します。
日帰り入浴は旅館ごとに受け入れ時間が異なりますが、概ね14時〜18時が目安です。入浴料は500〜1,200円程度で、タオルセット付きの施設を選べば手ぶらで立ち寄れます。泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉で、神経痛・冷え性・疲労回復などが適応症とされています。露天風呂から眺める山々の稜線は、ドライブ中とはまた異なる静謐な美しさをたたえており、旅の余韻にじっくり浸れます。
なお、銀山温泉への道はすれ違いが困難な箇所があるため、温泉街手前の駐車場に停めてシャトルバスを利用することをおすすめします(特に紅葉・雪景色シーズンは混雑します)。
ドライブの安全情報と準備
山形周辺のドライブを安全に楽しむために、以下の点を押さえておきましょう。
レンタカーは山形駅前のTOYOTA・NIPPON・タイムズなど大手各社から借りられます。軽自動車なら1日5,000円前後、コンパクトカーなら6,000〜8,000円が目安です。冬季(11月下旬〜3月)はスタッドレスタイヤ装着車が必須で、追加料金なしで対応している会社を事前に確認してください。蔵王エコーラインは積雪期に全面通行止めになるため、公式サイトで通行可否を出発当日に必ず確認しましょう。
ガソリンは出発前に満タンにすること。山間部はガソリンスタンドの間隔が広く、蔵王エコーライン上には給油施設がありません。スマートフォンの電波が届きにくいエリアもあるため、事前にオフラインマップをダウンロードしておくと安心です。飲料水・軽食・防寒具を車内に常備しておけば、急な天候変化や渋滞にも対応できます。
山形のドライブは、四季それぞれに全く異なる表情を見せてくれる奥深い旅です。初めて訪れる方はコースAとBのいずれかに絞り込み、余裕をもったスケジュールで山形の大自然をじっくりと堪能してください。
RELATED SPOTS
山形県の観光・体験スポット
銀山温泉
山寺(立石寺)
蔵王の樹氷
山居倉庫
山形花笠まつり
この記事のエリアで観光・体験を探す
RELATED COLUMNS
関連するコラム
日本刀×日本文化体験
観光スポットと刀剣文化をつなぐ多言語展開。



