浜松町駅から徒歩数分、高層ビルが立ち並ぶ港区の一角に、驚くほど広々とした緑地が広がっています。芝給水所公園は、地下に現役の水道施設を抱えながら、その屋根上を丸ごと公園として整備した、東京らしい発想の都市空間です。
水道施設の上に生まれた、都心の立体公園
芝給水所公園の最大の特徴は、東京都水道局の芝給水所の改築工事にあわせて、その施設の上部空間を有効活用して造られた公園である点です。地下には今も水道設備が稼働しており、その屋根の上に広大な緑地とグラウンドが整備されています。地上に何もない土地を確保するのが難しい都市部において、上下で用途を分けるこのアイデアは、人口密度の高い港区ならではの発想といえるでしょう。
公園の面積は11,062.35平方メートルにおよび、都心の公園としては比較的ゆとりある空間が確保されています。緑豊かな環境の中に少年サッカー場を中心とした運動スペースが広がり、地域の子どもたちや地元住民の日常的な憩いの場として機能しています。港区教育委員会が管理する「港区立芝給水所公園運動場」としても運営されており、スポーツ利用の予約も可能です。
グラウンドと遊び場、二つの顔をもつ公園
芝給水所公園のメインとなる施設は少年サッカー場です。地元のスポーツクラブや学校の課外活動に活用されており、週末には子どもたちが元気よくボールを追う光景が見られます。サッカー以外にも、グラウンドを使ったさまざまな運動に対応しており、地域のスポーツ活動の拠点となっています。
また、サッカー場だけでなく、遊具や砂場を備えた遊び場エリアも整備されており、小さな子ども連れの家族でも楽しめる環境です。花壇には季節の花が植えられており、スポーツとのんびりした散策の両方を一か所で楽しめる、バランスのよい公園といえます。
桜・ハナミズキ・キンモクセイ、四季の彩り
芝給水所公園には、季節ごとに異なる表情を見せる樹木が植えられています。春になると桜の木が花を咲かせ、都心にいながら花見気分を味わうことができます。規模こそ大きくはありませんが、ビル街の中にふわりと広がる桜の景色は、日常のふとした瞬間に特別な美しさをもたらしてくれます。
初夏にはハナミズキが白やピンクの花を咲かせ、グラウンドの周囲を彩ります。北アメリカ原産のこの花木は、日本の街路樹としても広く親しまれており、柔らかな色合いが緑と溶け合う景色は清々しい印象です。そして秋には、キンモクセイの甘い香りが公園内に漂います。あたりに満ちる独特の芳香は、秋の到来をいっそう際立たせてくれます。
このように、芝給水所公園は一年を通じて季節感を楽しめる空間です。スポーツのついでに立ち寄るだけでなく、四季折々の自然を感じるちょっとした散策先としても利用できます。
充実したバリアフリー設備
芝給水所公園は、幅広い利用者を受け入れるための設備が整っています。トイレは車いす対応のほか、オストメイト対応設備やベビーベッド・ベビーチェアも備わっており、障害のある方や小さな子ども連れの方も安心して利用できます。さらに、車いす使用者に配慮したエレベーターも設置されており、公園全体のバリアフリー性能は港区内でも高い水準にあります。
開館時間は午前10時から午後7時まで。12月29日から1月3日までは休業となりますが、それ以外の日は年間を通じてオープンしています。夕方まで利用できるため、仕事帰りにグラウンドで軽く体を動かしたり、花壇の花を眺めながら一息ついたりと、さまざまな使い方が可能です。
アクセスと周辺情報
芝給水所公園の所在地は港区芝公園三丁目6番7号です。最寄り駅はJR・東京モノレールの浜松町駅で、徒歩数分でアクセスできます。都営地下鉄大江戸線・浅草線の大門駅からも近く、複数の路線からアクセスしやすい立地です。
周辺には増上寺や芝公園など、東京を代表する観光スポットが点在しており、観光と合わせて立ち寄るのにも便利です。東京タワーも徒歩圏内にあり、晴れた日には公園から見上げることもできます。浜松町・大門エリアは商業施設や飲食店も多く、公園利用後に食事や買い物を楽しむこともできます。管理事務所への問い合わせは電話番号03-3431-2177まで。
都会の真ん中に立地しながら、水道施設という都市インフラと共存する形で生まれた芝給水所公園は、東京の土地利用の知恵が詰まった空間です。スポーツ、散策、季節の草花、充実したバリアフリー設備と、さまざまな目的に応えてくれるこの公園は、港区を訪れる際にぜひ足を運んでみたい場所のひとつです。
交通
芝公園駅から徒歩約3分、または赤羽橋駅から徒歩約5分
營業時間
10:00〜19:00、定休日: 12月29日〜1月3日
預算