JR宇都宮駅の西口ペデストリアンデッキに立つ「餃子像」は、宇都宮を訪れた旅人を最初に出迎えるシンボルです。餃子の皮に包まれたビーナスという奇想天外なモチーフが、街全体に根付いた餃子文化の深さと、地域の人々の誇りを静かに語りかけてきます。
「餃子の街」宇都宮と、像が生まれた経緯
宇都宮が「餃子の街」として全国的に知られるようになったきっかけは、総務省の家計調査です。1990年代に一世帯あたりの餃子年間購入額が全国トップを記録したことで、宇都宮の名は一躍全国区となりました。以来、市をあげて餃子文化の発信に取り組み、その象徴として誕生したのがこの餃子像です。
制作を担当したのは現代彫刻家の西松鉱二氏。テレビ番組のサポートを受けながら制作が進められ、単なる観光PRグッズの域を大きく超えた芸術作品として完成しました。当初はJR宇都宮駅東口の歩行者広場に設置されていましたが、駅前の再開発に伴って現在の西口ペデストリアンデッキへと移設されています。場所こそ変わりましたが、地元市民にとっても観光客にとっても、宇都宮の顔であることに変わりはありません。
大谷石が生む、唯一無二の存在感
餃子像の魅力を語るうえで欠かせないのが、素材として用いられた「大谷石」の存在です。大谷石は宇都宮市北部の大谷地区で採掘される凝灰岩で、独特の青みがかったグレーと柔らかな風合いが特徴です。古くから建築材として重宝され、宇都宮周辺には大谷石造りの蔵や建物が今も多く残っています。その地元産の石を丸ごと使って彫り上げた餃子像は、宇都宮のふたつの顔——餃子文化と大谷石文化——を一体に表現した作品でもあります。
モチーフは「餃子の皮に包まれたビーナス」。美の女神が餃子の皮にすっぽりと収まった姿は、見る人によって笑いを誘いもし、ユーモアの中に市民の自負を感じさせます。大谷石特有の重厚感ある質感が、この少しシュールな世界観にほどよい格調を与えており、写真映えするスポットとしても人気を集めています。
宇都宮餃子の食文化を体感する
餃子像を訪れたなら、そのままの流れで宇都宮の餃子文化を全身で体験してほしいところです。宇都宮に餃子が根付いた背景には諸説ありますが、戦後に中国から帰還した兵士たちが持ち帰ったレシピが広まったという説が有力とされています。以来、独自の進化を遂げた宇都宮餃子は、薄皮でヘルシー、野菜多めというスタイルが主流となっています。
駅周辺には餃子専門店が軒を連ね、食べ歩きにも最適です。駅西口すぐの場所には「来らっせ」という宇都宮餃子の常設店も入っており、複数の人気店の餃子を一度に食べ比べることができます。餃子像の前で記念撮影を済ませたら、腹ごしらえに本場の味を堪能しましょう。
餃子像グッズで持ち帰る宇都宮の記憶
宇都宮みやげの定番といえば餃子そのものですが、「餃子像グッズ」もぜひ注目してください。像をモチーフにした個性的なアイテムが複数展開されており、どれもコレクター心をくすぐるユニークさです。
たとえば「餃子像最中」は、本物の餃子像を3Dスキャンしてフィギュアを制作し、そのフォルムをもとに作られた最中菓子。北海道十勝産の小豆を3日間かけて練り上げた自家製餡を最中皮に挟んだ、見た目も味もこだわりの一品です。また、餃子像のアクリルスタンドは表面だけでなく背面まで忠実に再現されており、デスクや棚に飾ると会話のきっかけになること間違いなし。さらに大谷石をイメージしたアッシュカラーのTシャツは、フロントに餃子像、バックに「GYOZA」のロゴが入ったデザインで、旅の思い出として長く愛用できます。
季節を問わず楽しめる駅前観光の拠点
餃子像が設置されているJR宇都宮駅西口のペデストリアンデッキは、季節ごとに異なる表情を見せる場所でもあります。春には周辺の桜が咲き誇り、餃子像と桜を絡めた写真が撮れる穴場スポットになります。宇都宮観光ナビが紹介するモデルコースにも「JR宇都宮駅西口で桜三昧」というプランが複数あるほど、春の西口エリアは人気が高いです。
夏は夕涼みがてら餃子店をはしごする観光客で活気づき、秋は澄んだ空気の中で大谷石の質感がより際立って見えます。冬は寒空の下で熱々の餃子をほおばる喜びが格別で、年間を通じてそれぞれの楽しみ方があります。
アクセスと周辺スポット情報
餃子像へのアクセスは抜群の一言に尽きます。JR宇都宮駅の西口を出ると、ペデストリアンデッキ上にすぐに姿が見えます。電車でのアクセスが最もスムーズで、東京・上野方面からは東北新幹線または宇都宮線で直結しています。車の場合は東北自動車道の宇都宮ICから約15分。ただし像の周辺に専用駐車場はないため、近隣の有料駐車場を利用してください。
周辺には観光案内所や「とちぎグランマルシェ」「ウツノミヤテラス」などのショッピング施設も充実しており、餃子像の見学と買い物・食事をセットで楽しめます。また少し足を延ばせば、大谷石の採掘場跡を活用した「大谷資料館」という地下空間の絶景スポットも訪れる価値があります。宇都宮駅を起点に、半日から一日かけてゆっくりと街を歩いてみてください。餃子像はそのすべての始まりに相応しい、最高のスタート地点です。
交通
JR宇都宮駅西口すぐ
营业时间
预算
無料