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うるし美術博物館

うるし美術博物館

※写真はイメージです。

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福島県喜多方市に佇む「うるし美術博物館」は、漆の採取から完成品に至るまでの工程を作品と道具の両面から学べる、日本の伝統工芸に特化した博物館です。けやき造りの建物は内装まで総漆塗りで仕上げられており、館内に足を踏み入れた瞬間から、漆という素材が持つ深みと格調が静かに伝わってきます。

40年の歳月が結晶した「乾漆大花瓶」

館内でひときわ圧倒的な存在感を放つのが、塗師・田中亨が手がけた「乾漆大花瓶」です。制作に40年以上の歳月を費やしたこの作品は、重さ約40kg、最も肉厚な部分で12〜13cmにも達します。漆を幾層にも重ね、蒔絵の技法と相まって磨き上げられた表面には独特の美しさが宿っており、日本一の乾漆作品と称されるにふさわしい大作です。あわせて、伝統工芸師・芥川清鳳による金屏風も展示されており、漆と金が織りなす重厚な輝きは喜多方の工芸技術の高さを物語っています。

漆の採取から完成まで——2階の工程展示

2階フロアは、漆工芸の製作プロセスを体系的に学べるスペースです。漆の採取に用いる道具に始まり、精製・下地・塗り・仕上げまでの各工程を実際の道具とともに順を追って展示しており、普段は見ることのできない漆の採取道具なども間近に観察できます。展示を一巡するだけで、一点の漆器が完成するまでにどれほどの手間と時間が積み重なるかを実感できます。

約500年にわたる喜多方の漆の歴史

喜多方における漆工芸の歴史は室町・戦国時代にまで遡ります。当時この地を治めた大名・芦名氏が漆樹の植栽を奨励したことが産業の礎となり、以来約500年にわたって技が継承されてきました。博物館はその長い歴史の証人として、傑作品と制作道具の両面から喜多方の漆文化を伝え続けています。

はなれ座敷・隣接施設で工芸品を持ち帰る

館内のはなれ座敷では漆器の製造直売を実施しており、展示で目を養った後に磨き上げられた漆器を直接手に取って選ぶことができます。隣接する「蔵屋敷あづまさ」には会津木綿や桐下駄といった地元の民芸品コーナーがあり、あづまさ栗まんじゅうなど各種土産も揃っています。さらに会津の郷土料理を楽しめる食事スペースも設けられており、観光の拠点としてゆっくりと立ち寄れる施設構成になっています。

アクセス

JR磐越西線「喜多方駅」より会津バス「会津若松駅」行10分「喜多方東高前」下車徒歩1分

営業時間

9:00~17:00(冬期変更)、年中無休

料金目安

大人300円、小人200円(小中学生)、団体30名以上の場合大人270円、小人180円

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