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水琴堂書店

水琴堂書店

※写真はイメージです。

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松本市寿台の住宅街に店を構える水琴堂書店は、自ら「書肆(しょし)」という古風な呼び名を冠した街の本屋だ。店名の由来は水琴窟(すいきんくつ)——水が滴るたびに清澄な音色を奏でる、日本庭園の仕掛け。静かで奥行きのあるその響きを店の名に宿すように、本との出会いを通じて人の心の奥底に届く場所でありたいという思いが根底にある。

絵本と親子の時間——読み聞かせという小さな魔法

公式ブログで店主は、絵本の読み聞かせを「小さな魔法の時間」と呼ぶ。日々の育児に追われ、ついつい「早くして」「ちゃんとやりなさい」と声をかけてしまう親へ向けて、親の声で紡がれる物語の時間が、子どもの想像力・言葉の力・感情表現・共感する力、そして「心の土台」を育てると静かに語りかける。それはやがて学びの姿勢や、自分の気持ちを言葉で伝える力へとつながっていく——そんな視点を持つ店主が選ぶ絵本の棚には、ただ売るためでない選書の眼差しがある。

自然と本をつなぐ、店主のブログ

店のブログは、書店として異色の読み応えを持つ。近隣の牛伏寺川沿いで二輪草のつぼみを見つけた話、朝の散歩中に出くわしたニホンザルと野生動物との共存を考察した話、120年ぶりに花を咲かせる笹のつぼみを店に飾った話——日々の暮らしの中で出会う自然の断片を、本に結びつける視点で丁寧に綴っている。「永岡書店『草花さんぽ図鑑』」のように、具体的な書名を添えておすすめする投稿も多く、子どもと一緒に道端の植物を調べる楽しさなど、暮らしに本を引き寄せる実践的な提案が特徴だ。

自転車ヘルメットも取り扱う、個性的な品揃え

書店ながら自転車ヘルメットを扱うのも水琴堂ならではだ。高校生向けには専用の注文サイトを設け、ヘルメット選択からカード決済まで完結できる仕組みを整備。補助金の手続きは学校ごとに異なるため、不明点は店へ問い合わせできる体制も整えている。また、高齢者(65歳以上)向けのヘルメット購入助成事業にも対応し(2025年2月末終了)、予想を上回る来店があったという。助成終了後もヘルメットの取り扱いは継続しており、地域の交通安全を本屋という立場から支える姿勢が伝わる。

お取り寄せ対応と、住宅街の書店という存在

公共交通でアクセスしにくい立地を補うように、お取り寄せサービスにも対応している。書店の集まる中心市街地から離れた寿台という場所で、絵本・図鑑・ヘルメット・ブログを通じた情報発信を束ねながら、地域に根ざした独自のポジションを築いている一軒だ。

アクセス

寿台東口で下車 徒歩1分(松本駅から車で約20分)

営業時間

11:00〜19:00

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