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白岩焼和兵衛窯

白岩焼和兵衛窯

※写真はイメージです。

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観光・体験体験・アクティビティ秋田県仙北市

秋田県仙北市の角館に、約250年の歴史を持つ白岩焼の伝統を現代に継ぐ唯一の窯元がある。白岩焼和兵衛窯は、家族三人で営む小さな窯ながら、その存在は白岩焼という工芸そのものの存続と等しい意味を持っている。

途絶えた炎を再興して半世紀

白岩焼は江戸時代に始まった秋田の焼き物だが、明治期にいちど窯の火が絶えた。その炎を再び点したのが和兵衛窯であり、復興からすでに五十年の歳月が流れている。雪深く、陶芸に向くとは言えないとも思える土地に根ざしながら、この半世紀を脈々と制作に費やしてきた歩みは、白岩焼の継承そのものだ。

秋田の大地が生む「なまこ釉」

和兵衛窯の作品に欠かせないのが、あきたこまちのモミ殻の灰から作られる「なまこ釉」だ。秋田は日本有数の米どころであり、その地で収穫されたあきたこまちの籾殻を灰にして釉薬に用いるという製法は、単なる素材調達ではなく、この土地と焼き物を結ぶ根幹的な紐帯となっている。

特筆すべきは、人工の着色料を一切使わず、この自然素材と手間を重ねるだけで鮮やかな青を引き出している点だ。化学的な補助に頼らずに発色させる青は、窯の状態や釉の重なり方によって毎回微妙に表情を変える。量産品には決してまねのできない、一点ものとしての奥行きがそこにある。

雪国の風景を焼き物に閉じ込める

なまこ釉の青と白、そして土台となる赤褐色の素地が織りなすコントラストは、秋田の雪解け期の情景に重なると語られる。雪の合間から地肌がのぞく瞬間、冬の終わりと春の始まりが交差するあの光景だ。雪国に暮らす人々にとって長い冬を越えた春の訪れは格別の重みを持つ。和兵衛窯の器はその季節の移ろいを肌に刻み、手にした人が日々の暮らしのなかでそれを感じ続けられるよう作られている。

しなやかに、力強く――伝統と革新のあいだで

窯元が大切にしているのは「しなやかさと力強さ」という姿勢だ。古来の技法を基盤に置きながら、現代の生活にあった作品を生み出し続けること。伝統の継承と、時代とともに変わる美意識への応答。その緊張感のただなかに在り続けることを、和兵衛窯は自らの信条として表明している。家族三人という小さな体制で250年の歴史の重さを引き受けながら、現代へとつないでいる。

ギャラリー「白渓荘」と秋田空港での出会い

窯元に併設されたギャラリー「白渓荘」では、制作工房と一体となった空間のなかで作品を鑑賞できる。職人が実際に手を動かす場に近い距離で作品と向き合えるのは、美術館やセレクトショップでは得られない体験だ。訪問の際はご予約を優先しているため、事前に電話かお問い合わせメールで確認しておくのが確実だ。

また、秋田空港での展示会も恒例化しつつある。三度目となる開催を予定しており、帰省や観光の往来に合わせて、秋田の空の玄関口で白岩焼に触れる機会も広がっている。

アクセス

秋田県仙北市角館町白岩本町36-2

営業時間

11時~16時、定休日: 水曜(不定休あり)

料金目安

2,000円~5,000円

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