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由志園 牡丹の庭園

由志園 牡丹の庭園

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中海に浮かぶ大根島の豊かな自然と、島を代表する牡丹の花文化が結晶した由志園。四季を通じて艶やかな牡丹が咲き誇り、訪れるたびに異なる庭の表情が旅人を迎えてくれる特別な場所です。

大根島と由志園の成り立ち

島根県松江市の南東、宍道湖と日本海をつなぐ中海にぽっかりと浮かぶ大根島。火山活動によって生まれたこの島は、溶岩が長い年月をかけて風化してできた独特の土壌を持ち、古くから牡丹と高麗人参の産地として知られてきました。島の総面積のおよそ三分の一が農地という農業の島であり、江戸時代以前から薬用植物の栽培が行われていたとされています。

由志園が開園したのは1975年のこと。島の名産である牡丹の魅力を庭園という形で広く伝えようという思いから、松江の実業家・田部長右衛門氏によって整備されました。約3万平方メートルに広がる回遊式日本庭園は、中海に面した島ならではの地形と植生を活かしながら丁寧に設計されており、歩を進めるごとに変わる景観が来訪者を飽きさせません。開園から半世紀近くが経つ現在も、地元の人々に愛されながら庭園文化の発信地として歩み続けています。

庭園を歩く──回遊式の醍醐味

由志園の庭は、池を中心に据えた回遊式の構成が特徴です。メインの大池には石橋や飛び石が随所に配され、池面に映る樹木や季節の花々がまた別の景色を生み出します。庭内には茶室や休憩所も点在し、立ち止まって眺めを楽しみながらゆったりとした時間を過ごすことができます。

特に見逃せないのが、館内の室内牡丹庭園です。ガラス張りの温室空間の中で一年中牡丹が管理・展示されており、真夏でも真冬でも色とりどりの牡丹の花を間近で観賞できます。深紅、淡いピンク、純白、鮮やかな黄色と、牡丹の品種によって異なる豊かな色彩が空間を満たす様子はまさに花の宮殿。外の庭とは異なる非日常的な雰囲気を体験できます。また庭の随所に配された石灯籠や景石は、日本庭園としての品格を高める装飾として機能しており、写真撮影の絶好のポイントにもなっています。

春の「池泉牡丹」──3万輪が池面を染める

由志園の一年のなかで最も华やいだ光景といえば、毎年春(4月下旬から5月上旬ごろ)に開催される「池泉牡丹」です。この期間、大池の水面に3万輪もの切り牡丹が浮かべられ、庭全体が大輪の花々で埋め尽くされます。

澄んだ水面に揺れる牡丹の花びらは、見る角度や時間帯によって表情を変え、午前中の柔らかな光の中では透明感あふれる美しさを、夕方の斜光を受ければ深みのある艶やかさを見せてくれます。この「池泉牡丹」は由志園が誇るオリジナルの演出であり、日本の庭園文化においても類を見ない独特の光景として、国内外から多くの観光客を引き寄せます。ゴールデンウィークと重なることもあり、この時期は庭内がにぎわいを見せますが、早朝の訪問であれば比較的静かに鑑賞できます。

秋冬のイルミネーション──庭が光の世界へ

由志園の魅力は春だけにとどまりません。秋から冬にかけては、庭園を彩るイルミネーションイベントが開催されます。暗闇の中でライトアップされた池や樹木、そして鮮やかに光る牡丹の花々が織りなす幻想的な空間は、昼間とはまったく異なる由志園の顔を見せてくれます。

水面に反射する光のゆらぎや、闇の中に浮かび上がる日本庭園の輪郭は、訪れる人々を異世界へと誘うような美しさです。秋の紅葉と組み合わさる時期は特に見応えがあり、色づいたモミジとイルミネーションのコラボレーションが庭内の各所で楽しめます。寒さが増す季節だからこそ際立つ光と影のコントラストは、温かい飲み物を手に歩く散策の楽しみをいっそう引き立てます。夜の由志園を目当てに訪れるリピーターも多く、季節ごとに異なる表情を持つ庭として高い人気を集めています。

庭内で過ごす時間──カフェと島の味覚

庭園散策で心地よい疲れを感じたら、庭内のカフェでひと息つくのがおすすめです。大池や牡丹が見渡せる席に座り、景色を眺めながらのんびり過ごす時間は格別です。カフェでは島の名産品を使ったスイーツや軽食も提供されており、旅の思い出とともに地元の味を楽しめます。

また由志園の売店には、大根島産の牡丹にまつわるさまざまな商品が揃います。牡丹の苗木はもちろん、牡丹をモチーフにした小物や食品など、ここでしか手に入らないみやげ物も豊富です。島のもう一つの名産品である高麗人参を使った加工品も販売されており、健康食品や飲料として人気を集めています。

アクセスと周辺のみどころ

由志園へは、島根県松江市内からのアクセスが便利です。松江駅から路線バスを利用すると大根島まで向かうことができ、由志園のバス停が整備されています。車の場合は松江市街から中海を渡る橋を経由して大根島へ入り、庭園に隣接する駐車場を利用できます。

大根島自体も散策する価値のある場所です。島内には牡丹畑が広がり、特に春の開花期には農地一面が色とりどりの花で埋め尽くされます。島を一周するドライブやサイクリングを楽しみながら、その風景を肌で感じるのも大根島観光の醍醐味の一つです。

松江市内には松江城や宍道湖、出雲大社も比較的近く、島根・出雲エリアを巡る旅の行程に由志園を加えることで、歴史と自然と庭園文化が重なる豊かな旅になるでしょう。四季折々に訪れるたびに新たな発見がある由志園は、一度では語り尽くせない奥深さを持つ庭園です。

アクセス

JR松江駅からバス25分

営業時間

9:00〜17:00(イベント期間延長あり)

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

予算内訳

大人

¥1,000

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