彦根城
琵琶湖の湖畔にそびえる彦根城は、江戸時代の風情をそのままに残す日本屈指の名城のひとつです。国宝に指定された天守、美しい大名庭園、そして愛らしいゆるキャラ「ひこにゃん」など、歴史と文化、現代の楽しさが一体となった関西屈指の観光スポットです。
400年の歴史を刻む国宝天守
彦根城は、徳川家康の重臣・井伊直継とその弟直孝によって、慶長9年(1604年)から築城が始まり、元和8年(1622年)頃に完成したとされています。江戸幕府の西の要として、琵琶湖を天然の要害に利用しながら、戦略的に重要な位置に築かれました。井伊家はその後14代にわたってこの城を居城とし、幕末まで彦根藩の政治・文化の中心として機能し続けました。
天守は三重三階の構造で、全国に現存する12の天守の中でも特に保存状態が優れており、1952年に国宝に指定されました。現在、国宝に指定されている天守は全国でわずか5城(犬山城・松本城・姫路城・松江城・彦根城)という非常に希少な存在です。外壁には白漆喰の壁と黒い下見板張りのコントラストが美しく、どの角度から見ても絵になる佇まいを見せてくれます。
天守最上層に上がると、眼下には城下町の街並みが広がり、遠くには琵琶湖の穏やかな水面が望めます。晴れた日には対岸の山々まで見渡せる絶景は、訪れた人の心に深く刻まれることでしょう。
名勝玄宮園の庭園美
天守と並ぶもうひとつの見どころが、国の名勝に指定されている玄宮園(げんきゅうえん)です。4代藩主・井伊直興が延宝5年(1677年)頃に造営したとされる大名庭園で、中国唐代の玄宗皇帝の離宮「玄宮」にちなんで名付けられました。
回遊式の池泉庭園は、大池を中心に複数の島と橋が配置され、訪れる人を雅やかな世界へと誘います。園内に立つ臨池閣や鳳翔台などの茶屋風の建物も風情があり、池に映る天守の逆さ姿は特に絵画のような美しさを誇ります。秋には紅葉が庭園を彩り、多くの写真愛好家が訪れる人気スポットとなります。
玄宮園に隣接する楽々園(ごきそのえん)も見学可能で、藩主の居間として使われた御書院(重要文化財)を中心とした建物群が公開されており、江戸時代の武家文化に直接触れることができます。
ひこにゃんとの出会い
彦根城を語る上で欠かせないのが、城のマスコットキャラクター「ひこにゃん」の存在です。2007年に彦根城築城400年祭に際して誕生したひこにゃんは、白猫がサムライの兜をかぶったデザインで、全国的なゆるキャラブームを牽引したキャラクターのひとつです。
ひこにゃんのモデルとなったのは、井伊家にゆかりのある白猫の伝説です。2代藩主・井伊直孝が鷹狩りの途中に豪雨に遭った際、白猫が寺の中へ招き入れたことで落雷の難を逃れたという故事に基づいており、この白猫が「招き猫」の起源のひとつとも言われています。
ひこにゃんは毎日数回、彦根城博物館前広場やいこいの広場に登場し、ゆっくりとしたしぐさやポーズを披露してくれます。登場スケジュールは季節や曜日によって異なるため、公式ウェブサイトで事前に確認しておくと確実です。子どもから大人まで笑顔にしてくれるひこにゃんとの記念撮影は、彦根城観光のハイライトのひとつです。
四季それぞれの彦根城
彦根城は、四季折々の表情が楽しめることでも知られています。
春(3月下旬〜4月上旬)には、約1,200本の桜が城内を彩り、「日本さくら名所100選」に選ばれた花見の名所として多くの観光客が訪れます。桜吹雪の中にそびえる国宝天守の姿は圧巻で、夜間のライトアップによる幻想的な夜桜も見応えがあります。
夏(6〜8月)は青々とした木々に包まれた城郭が清涼感を演出します。琵琶湖から吹いてくる涼しい風に包まれながら、早朝の静かな散策を楽しむのもおすすめです。
秋(10月下旬〜11月中旬)は紅葉の季節。玄宮園の紅葉は特に美しく、赤や黄色に染まった木々と大池が織りなす景観は格別です。秋の夜間特別公開ではライトアップされた庭園を楽しめることもあります。
冬は訪問者が少なく、静かな城内をゆっくりと歩くことができます。雪をまとった天守は滅多に見られない光景で、訪れた人だけが体験できる特別な彦根城の表情です。
アクセスと周辺情報
彦根城へのアクセスは非常に便利です。JR琵琶湖線「彦根駅」から徒歩約15分で大手門に到着できます。大阪駅からは新快速列車で約1時間10分、名古屋駅からは東海道本線の新快速で約50分と、関西・東海どちらからも日帰り観光が十分可能です。
城の周辺には、江戸時代の城下町の風情が残る夢京橋キャッスルロードがあります。白壁と黒格子の店舗が軒を連ねるこの商店街では、近江牛を使ったコロッケや近江米のおにぎり、信楽焼の器など、滋賀ならではのグルメやみやげ物を楽しめます。
また、彦根城に隣接する「彦根城博物館」では、井伊家に伝わる武具・調度品・美術工芸品など多数の収蔵品を見学できます。国宝に指定された「彦根屛風」や、井伊家が戦国時代から用いた赤備えの甲冑は特に必見の展示です。
さらに彦根城を拠点に、近江八幡や長浜といった琵琶湖沿いの歴史城下町へのアクセスも良好で、滋賀県の歴史旅行を満喫するための起点としても最適なロケーションです。歴史好きはもちろん、のんびりとした湖畔の旅を楽しみたい方にも、彦根城は強くおすすめできる場所です。
アクセス
JR彦根駅から徒歩10分
営業時間
8:30〜17:00
予算内訳
大人
¥800
施設の特徴
外部予約・検索サイトで探す
下記の外部サイトで本店舗・施設の予約・在庫状況をご確認いただけます。
※ 外部サイトへのリンクには広告 (アフィリエイト) を含みます。
RELATED SPOTS
関連するスポット(8件)
京都府京都市北区
金閣寺(鹿苑寺)
金箔に覆われた楼閣が池に映る京都を代表する世界遺産

滋賀県近江八幡市
安土城跡と信長の館
織田信長が築いた幻の名城・安土城跡と復元天守を見学する





