
那須湯本温泉 会津屋
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那須湯本温泉の奥、標高800メートル近い高原に佇む「会津屋」は、古くから湯治場として栄えた那須湯本温泉の歴史を静かに伝える小さな宿です。派手さはなくとも、本物の湯と誠実なもてなしを求める旅人にとって、忘れがたい一夜を提供してくれます。
古き良き建物が伝える、湯本の歴史と風情
那須湯本温泉は、奈良時代に発見されたとも伝わる関東屈指の古湯です。その歴史ある温泉街の一角に、会津屋は長年にわたって変わらぬ姿で立ち続けています。古い木造の建物はあえて大規模なリノベーションを施すことなく、昭和の旅館文化が色濃く残る佇まいがそのまま保たれています。
廊下の床板が軽くきしむ音、年季の入った欄間や障子の意匠、湯上がりに腰を落ち着けたくなる縁側の空気感──こうした細部のひとつひとつが、現代の均質化されたホテルでは味わえない「旅の記憶」を呼び起こします。規模は決して大きくありませんが、小さいからこそ行き届くぬくもりがあり、常連客が何度も訪れるのも納得のできる宿です。
自家源泉100%掛け流し─弱酸性メタケイ温泉の恵み
会津屋最大の魅力は、なんといっても自家源泉から湧き出る温泉です。那須湯本温泉の泉質は「硫黄泉」として知られていますが、会津屋の湯は弱酸性でメタケイ酸を豊富に含んでおり、肌への刺激が少なくなめらかな湯触りが特徴です。
メタケイ酸はシリカとも呼ばれ、肌の保湿やハリを保つ成分として注目される天然成分。この成分を多く含む温泉は「美人の湯」とも称され、入浴後は肌がしっとりとした感触になると評判です。さらに会津屋では、加水・加温・循環ろ過を一切行わない「源泉100%掛け流し」を徹底しています。湯船にはつねに新鮮な湯が注がれ続けており、温泉本来の成分と香りを存分に楽しむことができます。
那須湯本の湯は古来より「傷の湯」「恋の湯」などの異名を持ち、神経痛・筋肉痛・冷え性・慢性皮膚炎などへの適応が期待されています。日帰りの慌ただしい入浴では得られない、一夜かけてじっくりと湯に親しむ滞在ならではの効能を実感できるでしょう。
館内と客室─昭和の風情が香るくつろぎ空間
客室は和室を基本としており、窓の外に広がる那須高原の自然を望みながらゆったりと過ごせます。建物の規模に合わせた客室数のため、大勢の団体客でにぎわうような喧騒とは無縁で、落ち着いた雰囲気の中でプライベートな時間を確保できます。
館内は古い建物の意匠を活かしつつも、清潔感が保たれており、昭和レトロの懐かしさと居心地のよさが共存しています。アメニティや設備は必要最低限ながら、宿泊に本当に必要なものは整っており、過剰なサービスを省いた分だけ宿泊料金が抑えられているのも、リピーターに支持される理由のひとつです。
食事については、宿の規模や方針を事前に確認することをおすすめします。那須湯本エリアには個性豊かな飲食店も点在しており、夕食・朝食ともに地元の食材を使った料理を楽しむ選択肢も多彩です。
雲海と絶景─那須高原ならではの朝の贈り物
会津屋が「雲海の見える小さな宿」として紹介されることからもわかるように、ここからの眺望は特別なものがあります。那須高原は標高が高く、気象条件が整った朝には眼下に白い雲の海が広がる「雲海」が現れることがあります。
雲海が発生しやすいのは、気温の低い晩秋から早春にかけての晴れた早朝。前日の夜に雨が降り、翌朝に晴れ上がったときが特に狙い目とされています。宿の高台からこの幻想的な光景を目にした瞬間、旅に来てよかったと実感する旅人も少なくありません。
また那須高原は四季折々の自然美でも知られており、春の新緑、夏の避暑、秋の紅葉、冬の雪景色と、どの季節に訪れても異なる表情を楽しめます。
周辺観光─那須湯本エリアを歩く
会津屋を拠点として、那須湯本エリアの見どころを徒歩や車で気軽に巡ることができます。
宿のすぐそばには、那須温泉神社があります。奈良時代に創建されたと伝わる古社で、温泉の守り神として地元の人々に親しまれており、歴史ある湯の町の雰囲気を感じられるスポットです。境内の樹木は樹齢数百年に達するものもあり、静かな森の空気の中で心を落ち着かせてくれます。
温泉街には那須湯本温泉の源泉が湧き出る「鹿の湯」もあります。硫黄の香りが漂う古風な共同浴場で、41度から48度まで温度別に浴槽が分かれており、湯治文化の名残を体感できます。会津屋の湯とはまた異なる泉質・雰囲気を楽しめる貴重な施設です。
那須高原全体では、那須どうぶつ王国・那須ハイランドパーク・那須サファリパークなどのレジャー施設、那須ステンドグラス美術館・那須オルゴール美術館といった文化施設も充実。アウトドア志向なら、茶臼岳(那須岳)への登山やハイキングも人気で、ロープウェイを使えば気軽に高山の景色を楽しめます。
アクセスと駐車場─車でも電車でも便利
公共交通機関を利用する場合は、JR東北本線「黒磯駅」から東野交通バスに乗車し、「湯本旭町」バス停で下車します。バス停の目の前が宿の入口にあたるため、重い荷物を持って歩く心配がなく、徒歩0分というアクセスの良さは特筆に値します。黒磯駅からのバス所要時間は約40〜50分程度で、那須湯本の温泉街の中心部まで直接乗り入れています。
マイカーでのアクセスは、東北自動車道「那須・黒磯IC」から約15分。関東圏からは東京から約2時間30分前後で到着でき、週末の日帰り旅行や1泊2日の小旅行にも手頃な距離感です。駐車場は9台分を無料で用意しており、1部屋につき1台を確保できます。台数に限りがあるため、複数台での来館を予定している場合は事前に宿へ相談しておくと安心です。
那須湯本温泉は那須高原観光の玄関口にも位置しており、周辺の観光スポットへ車でアクセスする際の拠点としても非常に便利。宿に荷物を置いて身軽に観光を楽しみ、夕刻には宿に戻って源泉掛け流しの湯でゆっくり疲れを癒す──そんな那須旅の定番プランを、会津屋はしっかりと支えてくれます。
アクセス
JR黒磯駅より東野バス利用湯本旭町下車、目の前!徒歩0分! / 東北自動車道 那須・黒磯ICより約15分
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