
男木島図書館
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瀬戸内海に浮かぶ小さな離島・男木島(香川県高松市)に、2014年から続く私設図書館がある。NPO法人「男木島図書館」が運営するこの場所は、利用料無料・寄付制という形で島民と島外からの訪問者の双方に開かれており、本と地域文化を軸に独自の活動を積み重ねてきた。2024年2月14日には開館10周年を迎えた。
多職種が集まる、島ならではの運営体制
ここを動かしているのは、ひと言では括れない顔ぶれだ。2014年に男木島へ移住したWebデザイナーの額賀順子さん(大阪芸術大学文芸学科卒)が理事長を務め、台湾を拠点に公共建築を手がける建築家の五十嵐信夫さん(青森県むつ市の保育所や台湾・阿里山の沼平駅なども担当)が建物係として関わる。イラストレーター兼漁師の橋本一将さんは建築・看板・イラストを、米粉パンとおやつの店「キャッツトランパー」を営む岡田るい子さんも図書係の一員として参加している。それぞれが島での暮らしや仕事を持ちながら図書館を支えている点に、この場所の性格がよく表れている。
「島外向け」と「島内向け」、二つの開館スタイル
開館日は大きく二種類に分かれる。フェリーで訪れる観光客や研究者も利用できる「島外向け開館」と、島民がいつでも声をかけられる「島内向け開館」だ。土日を中心に香川大学のプロジェクト団体「ここぢから」のメンバーが開館を手伝っており、瀬戸内国際芸術祭の会期中はできるだけ平日開館も増やすよう努めている。蔵書は農業から推理小説まで幅広いジャンルをカバーし、男木島出身の作家・西村望氏と西村寿行氏(兄弟)の著作も所蔵する。
大学生と子どもをつなぐ「子ども教室」
2021年に発足した香川大学OGIJIMAプロジェクト「ここぢから」は、少子高齢化が進む男木島で子どもたちの居場所づくりを担うチームでもある。図書館内で定期的に「子ども教室」を実施し、島の子どもたちと大学生が直接交わる機会をつくっている。都市部の大学生が離島に通い続けるという関係性そのものが、島のコミュニティに新しい空気を送り込んでいる。
ボートで海を渡る「移動図書館」
高松市街への外出が難しい島民のために、ボートを使った移動図書館も行われている。雑誌や書籍を積んで海を渡るという発想は、離島ならではの現実的な課題から生まれたものだ。書籍を届けるだけでなく、会話や交流の場としても機能している。
アートや文化イベントとの接点
瀬戸内国際芸術祭の島として知られる男木島らしく、図書館もアートやパフォーマンスと距離が近い。ダンスパフォーマンス集団「きゅうかくうしお」(辻本知彦・森山未來)が男木島で公演した際には、限定グッズの販売拠点になるなど、文化的なイベントとも柔軟に接続している。また、塩江の私設図書館「トピカ図書館」と不定期で続けるポッドキャスト「しまやま図書館文通ラジオ」は12回を超え、離島と山里の図書館同士が声でつながるユニークな試みとして続いている。金継ぎのワークショップなど手仕事系のイベントも開催されており、本棚の前だけにとどまらない活動の広がりが、この図書館の魅力になっている。
アクセス
香川県高松市男木町148−1。高松港からの定期船利用
営業時間
開館予定はカレンダーで変動。一般的には13:00〜16:30頃
料金目安
無料
店舗詳細
- 対応言語
- 日本語 / 英語
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