
西の正倉院
GALLERY
宮崎県美郷町に、全国でも類を見ない特別な施設がある。「西の正倉院」は、奈良に現存する正倉院の建物を忠実に再現した施設で、通常は非公開とされている正倉院内部の構造を実際に体験できるという、他に代えがたい見学機会を提供している。館内にはさらに、百済王族にまつわる学術的に極めて貴重な銅鏡群が展示されており、日本の古代史を直接肌で感じられる場所となっている。
宮内庁・文化財研究所が支えた本格再建
この建物の完成には、並々ならぬ手続きと素材へのこだわりが伴った。建設にあたっては宮内庁の協力と奈良国立文化財研究所による学術的支援を得て、建設大臣による特別許可のもとで実現した施設だ。
使用された木材は樹齢400〜500年の木曾天然ひのき。通常は門外不出とされている正倉院の原図に忠実に基づいて設計・施工されており、釘・金具・瓦・柱といった建築部材から瓦の葺き方に至るまで、細部にわたって厳密に再現されている。本物の正倉院では内部を見ることができないが、ここでは実際にその構造を目で確かめることができ、古代建築技法を学ぶ観点からも貴重な体験の場となっている。
百済王族ゆかりの銅鏡24面
館内展示の核心は、百済王族の遺品と考えられる24面の銅鏡群だ。これらは正倉院の御物(ぎょぶつ)と同一品とされる銅鏡を含み、その学術的価値は国宝級と評されている。
なかでも特筆すべきは「唐花六花鏡(とうかろっかきょう)」。奈良・東大寺大仏殿の台座から出土した銅鏡と同一品とされるこの鏡は、古代における日本と朝鮮半島の交流の深さを物語る第一級の史料だ。24面の銅鏡を前にしながら、百済文化が日本へ与えた影響を実物を通して実感できる体験は、書物では得られない重みを持つ。
正倉院の建築と御物を同時に体感できる唯一の場
奈良の正倉院は、建物内部が非公開であるうえ、収蔵品も一般公開の機会が限られている。西の正倉院はその両方——再現建築の内部見学と、同一品とされる国宝級の銅鏡の展示——を同時に体験できる、国内でも稀有な施設だ。古代史・建築史に関心を持つ人はもちろん、日本と朝鮮半島の歴史的つながりを深く知りたい方にとっても、宮崎の山間部に足を運ぶだけの価値がある目的地といえる。
アクセス
宮崎県東臼杵郡美郷町南郷神門62-1
営業時間
10:00~16:00(入館は15:30まで)、定休日:毎週木曜日
料金目安
入場料:大人510円、高校生410円、小・中学生310円(団体20名以上は各100円引き)
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店舗詳細
- 価格帯
- $
- 対応言語
- 日本語
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