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十日町・星峠の棚田で田植え体験

十日町・星峠の棚田で田植え体験

Photo: Tkmc20050401 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons
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観光・体験体験・アクティビティ新潟県十日町市

新潟県十日町市の山間に広がる星峠の棚田は、日本人が忘れかけた原風景を今に伝える特別な場所です。「にほんの里100選」に選ばれたこの地では、都市生活では決して味わえない土と水と命の営みを、自らの手で体験することができます。

星峠の棚田とはどんな場所か

十日町市は新潟県の南部、信濃川流域に位置する雪深い地域です。松之山・星峠エリアの棚田は、急峻な山の斜面を幾段にも切り開いた水田が折り重なるように連なり、その数は200枚を超えます。水を張った田に空が映り込む春先や、稲穂が黄金色に染まる秋には、息をのむような絶景が広がります。

この棚田が「星峠」という名を持つのは、早朝に雲海が発生したとき、棚田の水面が星のように輝いて見えることに由来するとも言われています。特に秋の夜明け前後、霧に包まれた棚田が雲の海に浮かぶ光景は、写真愛好家が全国から集まるほどの名所となっています。しかしこの美しい景観は、何世代にもわたって棚田を守り続けた農家の人々の、並々ならぬ労苦の上に成り立っています。田植え体験はその一端を自ら担う、かけがえのない機会です。

昔ながらの手植えを体験する

田植え体験は例年5月下旬から6月上旬にかけて行われます。この時期の十日町は、長い冬を終えて緑が萌え立ち、山の空気が清々しく澄み渡っています。

体験当日はまず、地元農家から苗の持ち方や植え方について丁寧に説明を受けます。使うのは機械ではなく、自分の手と足だけ。素足で田んぼに入ると、ひんやりとした泥の感触が足の裏から伝わってきます。大人でも思わず「冷たい」と声を上げてしまうほどで、子どもたちは大喜びで泥だらけになりながら苗を植えていきます。

植え方にもコツがあります。苗を3〜4本ひとまとまりにして、均等な間隔で一列に並べながら後ろへ下がっていく。単純に見えて、まっすぐ植えるのは意外と難しく、慣れた農家のおじさんやおばさんがあっという間に一列を仕上げていく様子に圧倒されます。指導してくれる農家の方々は、笑顔で的確にアドバイスをくれます。世代を超えた対話が自然に生まれるのも、この体験ならではの魅力です。

米どころ新潟・十日町の食と文化

新潟県は言わずと知れた米どころです。中でも十日町市周辺の魚沼地域は、コシヒカリの最高品質産地として全国に知られています。棚田で育つ米は、標高が高く昼夜の寒暖差が大きいため、旨みが凝縮されたおいしさになります。

田植え体験後には、地元のお母さんたちが作る郷土料理を囲む昼食が楽しみのひとつです。新潟の食文化を代表するへぎそばや、山菜を使った炊き込みごはん、自家製の漬物など、素朴でありながら手間をかけた料理が体に染みわたります。前の年に収穫した棚田米のおにぎりを頬張りながら、「来年の秋にはこの苗が実るのか」と想像するひとときは、格別の感慨を呼び起こします。

十日町市は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」の開催地でもあります。棚田周辺にも野外アート作品が点在しており、農業体験と現代アートの鑑賞を組み合わせた独自の旅を楽しむこともできます。

秋の稲刈りと一年を通じた楽しみ方

田植えを体験したなら、ぜひ秋の稲刈り体験にも参加してみてください。例年9月下旬から10月上旬にかけて行われる稲刈りでは、自分が植えた苗が黄金色の穂をつけて実る姿を目の当たりにできます。鎌を使って手で刈り取り、束ねて干す「はさがけ」という伝統的な乾燥方法を体験できる場合もあります。

一年の農作業の締めくくりとして、地域の人々と収穫の喜びを分かち合うこのひとときは、食べ物のありがたさと、それを作る人々への敬意を深めてくれます。棚田で育てた米が食卓に届くまでの全工程を、わずかでも体感した経験は、日常の食事の見え方を変えてくれるでしょう。

田植えや稲刈りの時期以外にも、星峠の棚田は四季折々の表情を見せます。雪解けの春は芽吹きの緑が眩しく、夏は青々とした稲が風に揺れ、秋の雲海シーズンは特に多くの訪問者が早朝から訪れます。冬は深い雪に埋もれ、静寂の中に棚田の輪郭が浮かぶ光景もまた趣があります。

アクセスと周辺情報

星峠の棚田へのアクセスは、北越急行ほくほく線の「まつだい駅」が最寄り駅です。駅からは車で約20分ほどの山道を進みます。レンタカーの利用が便利ですが、田植え体験や稲刈り体験の参加者向けに送迎を手配している場合もあるため、申し込み時に確認することをお勧めします。

首都圏からは上越新幹線で越後湯沢駅まで約1時間20分、そこから北越急行に乗り換えてまつだい駅まで約30分でアクセスできます。

周辺には「まつだい農舞台」(大地の芸術祭の常設施設)や、日本有数の豪雪地帯ならではの雪国文化を伝える施設が点在しています。十日町市中心部には宿泊施設も充実しており、1泊2日の旅程で棚田体験と周辺観光を組み合わせるのが理想的です。

田植え体験への参加は事前予約が必要です。定員に限りがあるため、早めの申し込みをお勧めします。泥だらけになることを前提に、汚れてもよい服装と、素足になれるよう着替えを持参しましょう。

アクセス

JR十日町駅からバスで約40分

営業時間

9:00〜15:00(要予約)

料金目安

3,000〜5,000円

編集部最終確認: 2026-04-25 (AI抽出)

施設の特徴

子連れ可要予約

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