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黒潮実感センター

黒潮実感センター

※写真はイメージです。

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高知県西南端、太平洋に突き出た大月町柏島。この小さな半島に「島がまるごと博物館」という大きなビジョンを掲げたNPO法人黒潮実感センターがある。展示ケースの代わりに広大な海そのものを教室にした、ほかに類を見ない体験型の環境教育施設だ。

「里海」を守り伝える活動の始まり

センター長の神田優氏は、高知大学農学部栽培漁業学科を経て東京大学海洋研究所で博士課程を修了した魚類生態学の専門家(農学博士)。1998年、四国の西南端・柏島に単身で移り住み、「島が丸ごと博物館」という構想のもと海のフィールド・ミュージアム作りに着手した。2002年にNPO法人黒潮実感センターを設立し、その後は高知大学大学院の客員准教授(2007年〜)や神戸大学の非常勤講師(2010年〜)も務めながら、環境教育・環境保全・地域活性化の三本柱で持続可能な「里海」のモデルを発信し続けている。

海をそのまま使う体験プログラム

センターのアクティビティは、海中に入って生き物と直接向き合うことを重視している。

ボートシュノーケリングでは、マスク・シュノーケル・フィンを身に付けて海に飛び込み、柏島のサンゴや魚たちを水中で観察する。クリアカヌーは底が透明になっており、水に入らなくても足元に広がる海中の世界をそのまま眺めることができる。水が苦手な参加者でも柏島の海を「実感」できる工夫だ。釣り体験ツアーでは一人一人が釣竿を持って実際に糸を垂れ、漁業の疑似体験ができる。

大潮の干潮時には海辺の生きもの観察が行われ、磯や浜で箱メガネや水中メガネを使って生き物を探したり、網や仕掛けで捕まえた生き物を水槽で間近に観察したりできる。夜のプログラムナイトサファリでは、暗くなった海を懐中電灯で照らし、昼間とはまったく異なる生き物の行動を目の当たりにする。教室での海の環境学習会では、ビデオ・写真・スライドを活用した講義形式で、希望テーマに合わせた環境教育が実施される。

柏島の「里海」だから生まれる価値

柏島はサンゴや魚類が生息する豊かな海洋環境に恵まれており、黒潮実感センターの活動は単なる観光体験にとどまらず、この「里海」を次世代に引き継ぐための保全活動と一体になっている。2025年の大阪万博への出展や、環境省主催「水辺の環境活動フォーラム」での事例発表など、全国・国際的な舞台でも柏島モデルが注目されており、2030年ネイチャーポジティブの実現に向けた先進事例として評価が高まっている。

アクセス

高知県幡多郡大月町柏島1

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