
上仁井田諏訪神社
GALLERY
福島県いわき市四倉町上仁井田に鎮座する諏訪神社は、建久2年(1191年)の創建を伝える古社です。信濃国の諏訪大社より御分霊が難波の港から海路で磐城国仁井田村の蒲沼へ上陸したという由緒を持ち、以来800年以上にわたって氏子たちから「お諏訪さま」「諏訪大明神」として親しまれてきました。農耕・水産・海上安全・武運長久を守護する神として、漁業と農耕が共存するこの土地で篤く崇敬されています。
海だった土地が育んだ信仰
境内周辺の地名には、この地域の原風景が色濃く残っています。北浜・南浜・蒲沼・鰻沼・蜆川——いずれも水辺を連想させるこれらの地名は、かつてここが海・沼地・浜辺であったことを静かに伝えています。地下約50センチを掘ると白い海砂が現れ、さらに掘り下げると塩分を含んだ地下水が湧き出るという土地の素性は、海路で上陸した御分霊が最初に踏んだ大地の記憶を今も保持しています。御神輿が農耕と海上安全の双方を司る理由も、この二重の地形的背景から自然と読み解けます。
歴代の加護が積み重なった社殿の歴史
慶長3年(1598年)には平城主・鳥井左京亮殿より穀高壱石の除地を免じられ、宝永3年(1708年)には「諏訪大明神村中諸旦那子孫祈所」と定められるとともに、門学院(学問所)が開設されました。信仰の場であるとともに地域の知の拠点としても機能していたことがわかります。宝暦2年(1752年)の社殿再建を経て、明治27年(1894年)に本殿が新築され、大正6年(1917年)には拝殿・幣殿が改築。昭和2年(1927年)には関西唐破風二番型の神輿が新調され、平成25年(2013年)には鳥居が再建されるなど、各時代の氏子たちが社を護り続けてきた歴史が刻まれています。
祐天上人が生まれた地
江戸時代の高僧・祐天上人(1637〜1718年)は、この四倉町上仁井田で生まれました。東京の増上寺を拠点に広く布教した名僧として知られる一方、東北の民俗芸能「じゃんがら念仏踊り」を広めた人物としても伝わっています。文化13年(1816年)の記録には、祐天上人より当神社の社殿修理費として5両が寄進されたことを示す古文書が残っており、生誕地への深い縁を物語っています。地域の偉人と神社とが一本の糸でつながるこの逸話は、社務所が発行する「諏訪神社要覧」にも収録されています。
22年ぶりに復活した担ぎ神輿
毎年5月4日に執り行われる春の例大祭は、この神社のもっとも活気ある年間行事です。令和6年(2024年)の例大祭では、実に22年ぶりとなる「担ぎ神輿」が復活しました。上仁井田在住の方を中心に縁のある人々が集い、参加者総勢約60名が威勢よく地区内を練り歩きました。この様子はメディアにも取り上げられ、地域コミュニティの再結集として注目を集めました。
令和8年(2026年)の例大祭でも担ぎ手を募集しており、5月4日の受付は7時、出御は8時30分。上仁井田区民だけでなく、いわき市内外の健康な方であれば参加できます。法被の貸与と昼食・足袋の提供があり、初めて参加する方も安心して臨めます。担ぎ手は約80名、お手伝いは約15名を募集(令和8年の締切は4月15日)。
年間の祭事と参道の佇まい
例大祭以外にも、12月の藁鋤き・注連縄作り・大祓祭、元旦の祈祷祭とお神札頒布、1月8日のお焚き上げと松送りなど、年間を通じた祭事が途絶えることなく続いています。JR四ツ倉駅からは車で約5分、いわき四倉インターチェンジからは車で約30分。太平洋に近いいわき北部の静かな住宅地に佇む境内で、800年を超える祈りの蓄積を感じることができます。
アクセス
JR四ツ倉駅から車で約5分、徒歩約20分 いわき四倉ICから車で約30分
営業時間
24時間営業
料金目安
無料
外部予約・検索サイトで探す
下記の外部サイトで本店舗・施設の予約・在庫状況をご確認いただけます。
※ 外部サイトへのリンクには広告 (アフィリエイト) を含みます。
店舗詳細
- 対応言語
- 日本語
RELATED SPOTS
関連するスポット(8件)
福島県会津若松市
鶴ヶ城(会津若松城)
戊辰戦争の舞台となった名城。赤瓦の天守閣は日本で唯一で、桜や紅葉との共演が美しい。
福島県いわき市
アクアマリンふくしま
福島の海をテーマにした体験型水族館。潮目の海を再現した大水槽や釣り体験が子どもに大人気。
福島県下郷町
大内宿
江戸時代の宿場町の姿を残す茅葺き屋根の集落。名物のねぎそばは箸代わりにネギで食べる。
福島県北塩原村
裏磐梯 五色沼
磐梯山の噴火で誕生した神秘の湖沼群。コバルトブルーやエメラルドグリーンに輝く沼を巡る。
NEARBY
周辺のスポット(4件)









