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百済の館
※写真はイメージです。

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宮崎県東臼杵郡美郷町南郷地区の山あいに、鮮やかな極彩色の建物がそびえる。「百済の館」は、古代朝鮮半島に栄えた百済王国の最後の王都・韓国扶餘(プヨ)の王宮跡に建っていた元国立博物館の「客舎」をモデルとして造られた文化施設だ。韓国大使館や総領事館の協力を得て実現したこの建物は、日韓文化交流のシンボルとして、九州の奥地に静かに立ち続けている。

本場韓国の技が息づく建築美

建物の第一印象は、その色彩の鮮烈さだ。屋根の大きな反り返りと、梁や軒を隙間なく埋め尽くす赤・青・緑の極彩色装飾「丹青(タンチョン)」が目を引く。この丹青は本場韓国の名工が手がけたもので、瓦や敷石まで含め建築資材は韓国から取り寄せられた。技法も素材も本物を追求した結果、日本にいながら韓国伝統建築の息遣いを肌で感じられる空間が生まれている。

百済文化を伝える館内展示

館内には百済時代の国宝・重要文化財のレプリカが多数展示されており、当時の工芸・文化の水準をうかがうことができる。あわせて、日本各地に残る百済文化の足跡も詳しく紹介されており、古代における日本と朝鮮半島の深いつながりを体系的に学べる構成になっている。建物そのものが展示の一部として機能しており、外観・内装・展示が一体となって百済の世界へと誘う。

昭和から続く扶餘邑との交流史

この施設の背景には、数十年にわたる草の根の日韓交流がある。昭和61年(1986年)に旧南郷村が第1回訪韓調査団を派遣して以来、学術調査団・行政関係者・青少年の往来が積み重なり、平成2年(1990年)には約1,300人が南郷を訪れた。同年に行われた「百済の館」の落成式には扶餘の使節団も参加し、翌平成3年(1991年)に旧南郷村と扶餘邑の姉妹都市締結が実現。平成20年(2008年)には美郷町として姉妹都市提携を更新し、現在も南郷中学校と扶餘林川中学校の学生が毎年交流・ホームステイを相互に行っている。考古学者や民族学者による学術往来も継続しており、施設の存在は単なる観光スポットを超えた生きた交流の拠点となっている。

春祭りと訪れ方

毎年春には「百済の里春祭り」が開催され、韓国文化を身近に体感できる機会が設けられる。休館日は毎週木曜日(暦やイベントによって開館する場合あり)。最寄りのJR日向市駅からは車で約50分、路線バスを利用する場合は「百済の館前」バス停まで約90分とアクセスに時間を要するが、その道中も宮崎の山間風景を楽しめる。詳細な開館時間や料金は隣接する西の正倉院管理棟(TEL: 0982-59-0556)に問い合わせるとよい。

アクセス

日向市駅から車で約50分、またはバスで約90分(「百済の館前」下車)

営業時間

定休日: 毎週木曜日(※暦やイベント等の関係で開館する場合あり)

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