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箱館奉行所

箱館奉行所

※写真はイメージです。

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五稜郭の中心に佇む箱館奉行所は、江戸幕府が北辺防備と外交の拠点として設置した役所を忠実に復元した歴史施設です。幕末という激動の時代を刻んだこの地に立つと、かつての緊張感がじわりと伝わってくる場所です。

わずか7年の生涯——箱館奉行所の歴史

箱館奉行所はもともと箱館山の麓に置かれていましたが、その後内陸への移転が計画され、西洋式城郭・五稜郭の整備と同時進行で建設が進みました。元治元(1864)年に五稜郭の中央に完成した奉行所は、日本の北辺を守り、開国後の外交交渉を担う重要な拠点でした。

しかしその存在期間はわずか7年。明治元(1868)年、戊辰戦争最後の戦いとなる箱館戦争の舞台となり、旧幕府脱走軍が降伏した2年後の明治4(1871)年に解体されました。以来140年近く、五稜郭は中心部に奉行所が存在しない状態が続いていましたが、平成22(2010)年にようやく庁舎の3分の1の範囲が復元され、往時の姿を取り戻しました。

宮大工の技が宿る復元建築

復元にあたっては、建築当時の材料や工法を可能な限り再現することが重視されました。資材はできる限り当時の調達先から求め、施工には宮大工をはじめとする各業種の職人が腕を振るいました。

建物内に一歩踏み入ると、欅の太い梁や柱が目に飛び込んできます。なかでも圧巻なのが大広間で、襖を開け放つと備後本畳が72畳にも広がる空間が現れます。在任した奉行が認めた掛軸など当時の調度品や史料も並び、単なる外観復元にとどまらない、空間ごとの説得力を感じさせます。

4つのゾーンで辿る館内見学

館内は「再現ゾーン」「歴史発見ゾーン」「映像シアター」「建築復元ゾーン」の4つが順に配置されています。復元された部屋の佇まいを体感できる再現ゾーンから始まり、奉行所の設置経緯や箱館戦争に関わる史料を手がかりに時代背景を深掘りする歴史発見ゾーン、映像で時代の空気を掴む映像シアター、そして職人技の詳細に迫る建築復元ゾーンへと続く流れは、一世紀半前へのタイムスリップとも呼べる体験です。

松前神楽上演や絵画コンクールなど多彩なイベント

箱館奉行所では歴史的建造物の枠を超え、さまざまなイベントが年間を通じて開催されます。北海道の伝統芸能「松前神楽」の上演や、花やお茶を楽しむ秋の体験講座など、季節に寄り添った企画が用意されています。また、「箱館奉行所絵画コンクール」は奉行所をテーマに作品を募る催しで、地域に深く根ざした場所としての顔も持ちます。

お休処いたくら柳野

見学後は敷地内の「お休処いたくら柳野」で一息つくことができます。休憩スペースのほか奉行所オリジナルグッズの販売コーナーも設けられており、車椅子対応トイレも完備されています。

アクセス

五稜郭内(函館駅からバスで約20分程度)

営業時間

9:00〜18:00 (最終入場17:45)

料金目安

500円~1,000円

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