群馬県高崎市は、全国のだるま生産量の約80%を占める「だるまの聖地」。高崎駅周辺に点在するだるまの専門店や土産物店を巡るこのストリートは、縁起物を求める旅人にとって見逃せないスポットです。
だるまの街・高崎の歴史
高崎でだるま作りが始まったのは、江戸時代後期の1800年頃とされています。少林山達磨寺の9代目住職・東嶽和尚が、生活に苦しむ農民たちに冬の副業として「張り子のだるま」の作り方を伝えたのが起源といわれています。農閑期の手仕事として広まったこの技術は、代々受け継がれながら発展し、高崎は日本最大のだるま産地へと成長しました。
現在も高崎市内には多くのだるま工房が残り、職人たちが昔ながらの技法で一つひとつ手作りしています。その品質と縁起のよさは全国に知られており、選挙事務所や企業の事務所でも高崎だるまが飾られる光景はよく見かけます。高崎駅周辺の土産物店を歩けば、そんな長い歴史と職人技が生み出した本物の縁起物と出会うことができます。
高崎駅周辺の土産物店めぐり
高崎駅の東西に広がる商店街や駅ビル「モントレー」「オーパ」などの商業施設内にも、だるまを扱うショップが入っています。駅を起点に徒歩圏内でいくつかの専門店をはしごできるのが、このエリアの大きな魅力です。
お店によって品揃えのカラーが異なります。伝統的な赤いだるまを中心に据えた老舗感ある店構えの専門店では、職人が手描きした眉や髭の繊細さをじっくり見比べることができます。一方、若い世代に向けた土産物店ではパステルカラーのだるまや、ご当地キャラクターとコラボしたポップなデザインのものも豊富。ストラップや根付けタイプの小さなだるまはお土産の定番で、複数個まとめて買い求める観光客の姿も多く見られます。
値段の幅も広く、数百円のミニだるまから数万円の大型だるままで揃っています。部屋に飾るものは少し大きめを、友人へのプレゼントには手のひらサイズをと、用途に合わせて選ぶ楽しみがあります。
だるま絵付け体験で世界に一つだけの縁起物を
高崎のだるまを語るうえで外せないのが、絵付け体験です。市内にはだるまの顔や模様を自分で描くワークショップを提供している工房や店舗がいくつかあります。
体験では白地のだるまに筆を入れ、眉・鼻・髭・口を描き、願いに合わせた文字や模様を加えていきます。慣れない手つきで線を引く緊張感と、完成したときの達成感はひとしお。職人さんが隣でやさしく手ほどきしてくれるため、絵が苦手な方でも安心して楽しめます。所要時間は30分〜1時間程度が目安で、予約が必要な場合が多いので事前に確認しておきましょう。
自分で描いたオリジナルだるまは、市販品とは比べものにならない愛着が生まれます。願い事を込めて目を入れる瞬間は、旅の特別な記念になるはずです。
季節ごとのだるま文化を楽しむ
高崎のだるま文化は季節の行事とも深く結びついています。なかでも最大のイベントが、毎年1月6・7日に少林山達磨寺で行われる「七草大祭だるま市」です。境内に並ぶ無数のだるまと参拝客の熱気は圧倒的で、正月の縁起物を求めて関東各地から多くの人が訪れます。高崎駅周辺の土産物店も年始は特ににぎわいを見せ、新年の運試しにとだるまを選ぶ人の列ができることも珍しくありません。
春の観光シーズンには、駅前でだるまのディスプレイやイベントが催されることがあります。夏は観光客が増える時期で、土産物店は連日多くの人でにぎわいます。秋は穏やかな気候の中、少林山達磨寺への参拝と合わせて市街地のショッピングをゆっくり楽しめる時期です。冬は年末に向けて「来年の開運」を願う縁起物需要が高まり、店頭に大小さまざまなだるまが所狭しと並びます。
いつ訪れてもだるまとの出会いがある街ですが、特に1月の初市の頃に訪れると、高崎らしさを最も濃く感じられるでしょう。
アクセスと周辺おすすめスポット
高崎駅へのアクセスは便利で、東京・上野方面からはJR上越新幹線または高崎線を利用します。東京駅からは新幹線で約50分、上野駅からも約60分と日帰りでも十分楽しめる距離です。北陸新幹線も停車するため、長野・金沢方面からのアクセスも良好です。
だるまの土産物巡りとあわせてぜひ訪れたい周辺スポットが少林山達磨寺です。高崎駅からバスで約20分、だるまの発祥とされるこの寺院は、境内の自然も美しく散策が楽しめます。また、高崎市内には「群馬音楽センター」など文化施設も点在しており、アートや建築に興味がある方にも見どころが豊富です。
食事面では、高崎はパスタ消費量が日本有数の「パスタの街」としても知られており、駅周辺には個性的なパスタレストランが集まっています。だるまのお買い物のあとは、高崎名物のパスタランチを楽しむプランもおすすめです。
アクセス
JR高崎駅西口から徒歩3分
営業時間
9:00〜18:00
料金目安
500〜5,000円