上野と秋葉原をつなぐ御徒町エリアに、地元の人々に長く親しまれてきた小さな広場がある。おかちまちパンダ広場は、賑やかな商店街や飲食店が立ち並ぶ御徒町の街角に溶け込んだ、ほっとひと息つける憩いのスポットだ。観光客にも地元住民にも愛される、個性あふれる東京の下町らしい空間を紹介しよう。
パンダが出迎える、御徒町の顔
おかちまちパンダ広場の名前の由来となっているのは、広場に設置されたパンダのオブジェだ。隣接する上野エリアには上野動物園があり、1972年に中国から贈られたパンダのカンカン・ランランが日本中のパンダブームを巻き起こした歴史がある。御徒町はその上野のすぐそばに位置することから、パンダは街のシンボル的な存在となり、広場の名前にもその縁が刻まれている。
広場に並ぶパンダのオブジェは、子どもから大人まで思わず笑顔になる愛らしいデザイン。買い物途中に立ち寄る人、待ち合わせに使う人、観光の合間に休憩する人と、一日を通じてさまざまな人々がここに集まる。都市の喧騒の中にあるこの小さな広場は、地域コミュニティの集い場として機能しており、下町情緒を今に伝える東京のひとつの縮図とも言える場所だ。
御徒町という街の歴史と文化
御徒町という地名は、江戸時代に将軍に仕えた「御徒(おかち)」と呼ばれる下級武士たちがこの地に屋敷を構えていたことに由来する。明治維新後、武家地が解体されると、この地には商人や職人が集まり、活気ある商業地へと変貌を遂げた。やがて上野のアメ横(アメヤ横丁)と連続する形で発展し、現在でも庶民的な活気があふれる問屋街・商店街として知られている。
宝石・ジュエリーの問屋街としても御徒町は名高く、国内有数の貴金属卸売の集積地だ。JR御徒町駅周辺には宝飾品店が軒を連ね、一般客も立ち寄れる小売店が多い。パンダ広場のある上野3丁目界隈も、こうした商業の歴史を背景に持つ活気ある一角に位置している。下町の歴史を感じながら歩くと、単なる買い物スポットを超えた深みを御徒町という街に見出せるだろう。
アメ横との一体的な楽しみ方
おかちまちパンダ広場はJR御徒町駅からすぐ近く、アメ横商店街とも至近距離にある。アメ横は終戦直後のヤミ市を起源とする歴史ある商店街で、500店以上が軒を連ね、食料品・衣料品・雑貨・飲食店など多種多様な店が並ぶ。特に年末には正月用食材を求める買い物客で大混雑し、テレビのニュースでも毎年恒例の年末風物詩として紹介される光景だ。
パンダ広場を起点にアメ横を北上すると上野駅方面へ、南下すると御徒町駅方面へとつながるため、観光ルートの中継地点としても便利だ。アメ横で買い物や食べ歩きを楽しんだ後、パンダ広場でひと休みするのもいい。広場周辺には飲食店も多く、ランチやディナーの選択肢にも困らない。御徒町エリアはアジア系の飲食店が充実しており、本格的な中華料理やベトナム料理、韓国料理なども手軽に楽しめる。
季節ごとの表情と過ごし方
おかちまちパンダ広場の魅力は、季節によって異なる表情を見せるところにもある。春は上野公園の桜シーズンと重なり、花見客で上野〜御徒町エリア全体が賑わう。桜の名所として知られる上野恩賜公園まで歩いてすぐのため、花見の合間に御徒町を散策するルートが人気だ。
夏はアメ横や御徒町の飲食店でビールや冷たいグルメを楽しむ人が増え、オープンエアな雰囲気が最高潮に達する。屋外での食事を楽しめる立ち飲みスタイルの店も多く、地元の人々の夏の夜の風物詩となっている。秋は比較的落ち着いた時期で、混雑を避けてゆっくり街歩きをしたい人にはおすすめのシーズンだ。冬は前述の年末アメ横セールが一大イベントとなり、特に12月に訪れると東京らしい年末の熱気を肌で感じることができる。
アクセスと周辺スポット情報
おかちまちパンダ広場へのアクセスは非常に便利だ。最寄り駅はJR山手線・京浜東北線の御徒町駅で、駅からは徒歩数分の距離にある。また、東京メトロ日比谷線の仲御徒町駅や、都営大江戸線の上野御徒町駅も利用できるため、複数路線からアクセス可能だ。
周辺には見どころが豊富に揃っている。北側には上野恩賜公園、上野動物園、東京国立博物館、国立西洋美術館など世界レベルの文化施設が集まる「上野の山」エリアが広がる。東側には秋葉原の電気街・アニメ・ゲームの聖地が位置し、御徒町はその玄関口ともなっている。南側には湯島天神(湯島天満宮)があり、学問の神様・菅原道真を祀るこの神社は受験シーズンの絵馬で知られる名所だ。
広場の住所は東京都台東区上野3丁目26-9。駐車場は周辺にコインパーキングが複数あるが、電車でのアクセスが圧倒的に便利なエリアのため、公共交通機関の利用を強くおすすめする。混雑のピーク時は週末の昼間と年末年始で、ゆっくり過ごしたい場合は平日の午前中が狙い目だ。
アクセス
秋葉原駅から徒歩圏内
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