小田原駅からほど近い栄町の一角に、道草をするように自然と足が向いてしまう空間がある。「喫茶とお酒、雑貨とギャラリー」を掲げる stand&gallery 途艸(ミチクサ)は、小田原のナイトライフシーンにそっと溶け込む、個性豊かな複合スタイルのスタンドバーだ。
「みちくさ」という名前に込められた哲学
「途艸」という二文字は「みちくさ」と読む。目的地に向かう途中で道草を食う、寄り道をする——そんな言葉のニュアンスをそのまま店名に宿している。急ぎ足の日常の中で、ふと立ち止まり、少しだけ遠回りして訪れたくなる場所でありたい。そんな思いが、「日常の中に余白のひとときを。」というキャッチフレーズにも込められている。
バーでありながらカフェでもあり、ギャラリーでもあり、雑貨店でもある。一般的な業態の枠に収まらないこのスタイルは、訪れる人に「ただ飲む」以上の体験を提供する。Instagramを主な情報発信の場としながらも、口コミで評判が広がり、地元の常連客はもちろん、遠方からのファンも引き寄せる存在感を持つ。Googleの評価は4.8(46件)と非常に高く、その満足度の高さが数字に表れている。
クラフトジンと自然派ワイン——こだわりのお酒たち
途艸の飲み物メニューの核をなすのが、クラフトジンと自然派ワインだ。どちらも近年、感度の高い飲み手たちのあいだで注目を集めているカテゴリーである。
クラフトジンは、大手蒸留所が大量生産するジンとは異なり、小規模な蒸留所がこだわりの植物素材(ボタニカル)を使って個性的に仕上げたジンだ。産地や製法によって香りや風味が大きく異なるため、飲み比べの楽しみがある。途艸ではセレクトされたクラフトジンをベースに、ジントニックやカクテルとして楽しむことができる。
自然派ワイン(ナチュラルワイン)は、農薬や化学肥料をできるだけ使わず、酸化防止剤などの添加物も極力抑えて造られたワインのこと。ブドウ本来の個性が活きた複雑な味わいが特徴で、一本一本に造り手の哲学が宿る。途艸の空間のように、作為的でなく自然体な魅力を持つ飲み物として、この場所にぴたりと馴染んでいる。
喫茶メニューも充実しており、コーヒーや紅茶といったノンアルコールドリンクも提供している。お酒が得意でない人や、夜の締めに温かいドリンクを一杯飲みたいという人にも対応できるのがうれしい。
アートと雑貨が彩るギャラリー空間
「stand&gallery」という店名が示すように、途艸にはギャラリーとしての側面がある。店内にはアート作品や個性的な雑貨が並び、飲み物を手にしながら作品を眺めるという、バーならではのアート体験ができる。
展示内容は時期によって変わる可能性があるため、訪れるたびに新鮮な発見がある。気に入った雑貨を持ち帰ることもでき、途艸オリジナルのLINEスタンプも展開されているなど、この場所から生まれるコンテンツへの愛着が随所に感じられる。単なる飲食店ではなく、ひとつの文化発信地としての顔も持っているのだ。
壁に飾られた作品や手に取れる雑貨は、ただ空間を彩るだけでなく、訪れる人と途艸の世界観をつなぐ架け橋になっている。会話のきっかけにもなり、初めて来た人でも自然と場に溶け込めるような雰囲気づくりに一役買っている。
どんな場面で訪れたいか
途艸はさまざまなシーンで使いやすい場所だ。
仕事終わりにひとりでふらりと立ち寄り、カウンターでクラフトジンを傾けながら今日の疲れを流す——スタンドスタイルの気軽さがあるため、一人でも気構えずに入れる。カウンター越しに交わす店主との会話が、その夜の記憶を豊かにしてくれるだろう。
友人や恋人とのデートにも向いている。ギャラリーの展示を一緒に眺めながら話が弾む夜は、ありきたりな居酒屋とはひと味違う知的な時間になる。自然派ワインを傾けながら、アートや旅の話をするひとときは、関係をより深めてくれるかもしれない。
小田原を観光で訪れた旅行者にとっても、途艸は外せないスポットだ。小田原城の観光や海鮮グルメを堪能した夜の締めくくりに、地元の人が集うローカルな空気の中でゆったりと過ごす時間は、旅の余韻を特別なものにしてくれる。
営業時間・アクセス・予約について
途艸は16時から24時まで営業しており、夕方から深夜にかけてゆっくりと楽しめる営業スタイルをとっている。定休日は木曜日で、さらに月に3日程度の不定休がある。訪問前にInstagramアカウント(@michikusa.odawara)で最新の営業情報を確認しておくのが確実だ。
- **営業時間**: 16:00〜24:00 - **定休日**: 木曜日 + 不定休(月3日程度) - **住所**: 神奈川県小田原市栄町3丁目12-8 101 - **アクセス**: JR・小田急小田原駅から徒歩圏内 - **お問い合わせ・ご予約**: Instagram(@michikusa.odawara)へのDM
予約や問い合わせはInstagramのDMから受け付けている。初めて訪れる際は、事前にDMで確認しておくと安心して楽しめる。
小田原という城下町の歴史ある街並みの中で、クラフトジンと自然派ワイン、そしてアートと雑貨が交差するこの場所は、まさに「道草」をするのにふさわしい場所だ。急がず、焦らず、ただこの空間に身を委ねて、日常の喧騒から少し離れた余白のひとときをぜひ体験してみてほしい。
アクセス
小田原駅から徒歩約5分
営業時間
16:00〜24:00、定休日: 木曜日・不定休日(月3日)
料金目安


