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伊豆高原

伊豆高原

※写真はイメージです。

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伊豆半島の東側、相模湾を望む標高約200〜400メートルの丘陵地帯に広がる伊豆高原は、豊かな自然と温泉、アート、グルメが凝縮したリゾートエリアだ。首都圏からのアクセスの良さもあいまって、国内屈指の人気観光地として多くの旅人を迎え続けている。

大室山と溶岩台地が生んだ大地の記憶

伊豆高原の成り立ちは、約4,000年前の大室山の噴火にさかのぼる。大室山(標高580メートル)はスコリア丘と呼ばれる単成火山で、噴出した溶岩流は海岸線まで流れ下り、現在の城ヶ崎海岸を形成した。その溶岩台地の上に積もった火山灰と歳月が豊かな土壌を育み、今日の高原の植生を生み出している。

大室山はリフトで山頂まで約6分。頂上には直径約300メートルのすり鉢状の噴火口「お鉢」があり、一周約1キロメートルの遊歩道「お鉢めぐり」を歩けば、天気のよい日には富士山、駿河湾、南アルプス、さらには房総半島まで見渡せる360度のパノラマが広がる。山の斜面は国の天然記念物に指定されているため登山は禁止されており、リフト以外での登頂はできない。毎年2月上旬には「山焼き」が行われ、枯れ草を燃やして翌春の新芽の萌え出を促す。黒煙と炎に包まれた大室山の勇壮な姿は、伊豆の早春を告げる風物詩として地域に根付いている。

溶岩が刻んだ絶景・城ヶ崎海岸

大室山の溶岩が海に流れ込んで固まった城ヶ崎海岸は、高さ最大20メートルを超える断崖絶壁と複雑に入り組んだリアス状の海岸線が約9キロメートルにわたって続く名勝地だ。国の登録記念物にも指定されており、遊歩道を歩きながら海と溶岩の織りなす迫力ある景色を楽しめる。

なかでも見逃せないのが「門脇吊橋」だ。全長48メートル、高さ23メートルの吊橋から見下ろす海は透明度が高く、荒波が岩を削る迫力ある光景が広がる。近くには「門脇灯台」もあり、灯台の展望台からは太平洋を一望できる。遊歩道沿いにはウバメガシやシャクナゲ、アシタバなど伊豆特有の植物が茂り、歩くだけで自然観察が楽しめる。波の穏やかな日にはシュノーケリングや磯遊びを楽しむ家族連れの姿もある。

アートが溶け込む高原の街

伊豆高原が「ミュージアムタウン」とも呼ばれるのは、伊豆高原駅周辺に数十か所ものユニークな美術館・博物館・ギャラリーが点在しているからだ。大型施設から個人運営の小さなギャラリーまで、規模もジャンルも多種多様で、アート好きには宝探しのような楽しさがある。

「伊豆高原アートフェスティバル」は毎年4月に開催される地域の一大イベントで、地元アーティストの作品が街中に展示される。緑のなかにアート作品が点在する光景は、訪れる人に伊豆高原ならではの体験を提供する。また、「伊豆シャボテン動物公園」は1959年の開園以来、サボテンと熱帯植物の植物園と動物の触れ合い体験を組み合わせた施設として親しまれており、カピバラの露天風呂は国内外で話題になった。

四季折々の表情を楽しむ

伊豆高原の最大の魅力のひとつは、一年を通じて異なる顔を見せる豊かな季節感だ。

春(3〜4月)は桜の名所「桜の里」が最大の見どころとなる。約1,000本の桜が咲き誇るこの公園では、ソメイヨシノをはじめ、シダレザクラ、ヤエザクラなど40種類以上の桜が順を追って開花し、長い期間花見を楽しめる。

初夏(5〜6月)にはアジサイが見頃を迎え、国道135号線沿いや公園の斜面を青や紫の花色に染める。伊豆高原駅周辺の「あじさい通り」は散策にちょうどよい規模感だ。梅雨の時期でも鮮やかな花の色が雨に映える。

夏(7〜8月)は城ヶ崎海岸での磯遊びや、近隣のビーチへのアクセス拠点として人気が高まる。高原の涼しさは夏の避暑地としての価値も持ち、都市部の猛暑から逃れる旅行者も多い。

秋(10〜11月)は紅葉と澄んだ空気のなかでの山歩きが楽しい季節。大室山から見渡す秋の空と遠くの富士山の組み合わせは格別だ。冬(12〜2月)は観光客が減り静かな時期だが、空気が澄んで富士山の眺望が最も美しい季節でもある。2月の山焼きは冬の伊豆の一大イベントとして毎年多くの見物客を集める。

アクセスと滞在のヒント

伊豆高原への公共交通でのアクセスは、伊豆急行線「伊豆高原駅」が起点となる。東京駅からは特急「踊り子」号を利用すれば約2時間、熱海乗り換えでも2時間30分程度で到着できる。熱海駅からは伊豆急行線で約40分。車の場合は東名高速道路・厚木ICから国道135号線を南下するルートが一般的で、東京から約2〜2時間30分が目安だ。

伊豆高原駅からの移動は、レンタサイクルやシャトルバスを活用するのがスマートだ。観光スポットは駅から徒歩20〜30分圏内に多くあるが、城ヶ崎海岸や大室山はバスでのアクセスが便利。「東海バス」の路線バスが主要スポットを結んでいる。

宿泊施設は温泉旅館からリゾートホテル、ペンション、貸別荘まで幅広く揃っており、家族連れ、カップル、グループ旅行など目的に合わせた滞在が可能だ。伊豆高原温泉は単純泉で肌に優しく、旅の疲れを癒すには最適。日帰り温泉施設も複数あるため、日帰り旅行でも温泉を楽しめる。

周辺エリアも見どころが豊富で、伊東市街地、熱川温泉、下田、南伊豆まで足を伸ばせば、伊豆半島の多様な魅力を一度の旅でたっぷり堪能できる。

アクセス

伊豆高原駅から徒歩圏内

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