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宮古島市に属する伊良部島は、沖縄本島から南西へ約300キロに位置する離島。エメラルドグリーンの海と手つかずの自然に恵まれたこの島に、唯一のゴルフコースとして地元の人々や観光客に親しまれているのが「サシバリンクス伊良部」です。コンパクトながら島の個性が凝縮された、ここでしか体験できないゴルフの世界がここにあります。
コース名に宿る、島の生きものたち
「サシバ」とは、沖縄に渡り鳥として飛来する猛禽類の名前です。タカ科に属するこの鳥は、毎年秋になると本州や大陸方面からの長い渡りの途中、宮古・八重山諸島に立ち寄って英気を養い、さらに南方へと旅立っていきます。その数は多い年には数万羽にも達するとされ、空を埋め尽くすサシバの群れは「タカ柱」と呼ばれ、宮古・伊良部の秋の風物詩となっています。
コース名にサシバの名を冠したのは、この地に根づいた自然の循環や生命の営みを大切にするという思いの表れでしょう。実際にプレー中も、コース内外でさまざまな野鳥の姿を目にすることができます。季節によっては、頭上を旋回するサシバの姿にショットの手が思わず止まることもあるかもしれません。ゴルフを楽しみながら野鳥観察もできる、全国的にも珍しいコースです。
島の大地がそのままコースになる
サシバリンクス伊良部は9ホール・パー36のゴルフコースです。距離は短めに設定されていますが、フラットな人工的コースとは一線を画す自然地形の巧みな活用こそが、このコースの真髄です。
海岸線に沿って広がる砂丘地帯は、ゆるやかな起伏を描きながらフェアウェイとなっています。内陸の芝コースとは異なる砂混じりの地面と独特のライは、経験豊富なゴルファーにとっても新鮮な挑戦となります。また、コース内には湿地や池が点在しており、ボールが転がり込めばリカバリーに頭を悩ませることになります。灌木地帯は自然のラフとして機能し、ティショットの精度が問われる場面も多くあります。
風の影響もこのコースの大きな特徴のひとつです。遮るものの少ない海沿いでは、常に風が吹いています。風向きや風速によって同じホールでも難易度が劇的に変化するため、何度訪れても異なるゲーム展開が待っています。クラブ選択と風の読みが、スコアを左右する重要なカギとなるでしょう。
4番ホールに刻まれた、大津波の記憶
このコースを語るうえで欠かせないのが、4番ホールに残る一枚岩の存在です。コース内にどっしりと居座るこの大岩は、遥か昔に伊良部島を襲った大津波によって海底から打ち上げられたものだと伝えられています。
琉球列島の歴史には、幾度となく甚大な津波被害の記録が残されています。島に伝わる伝承や史書にも、海が陸を飲み込んだ日の惨状が書き記されており、この岩はその歴史の生き証人ともいうべき存在です。ゴルフのハザードとして攻略対象になりながらも、数百年の時を超えて変わらぬ姿で立つ岩には、不思議な重みと静けさが漂っています。
この岩をどう避けるか、あるいはあえてどう利用するか——4番ホールの攻略プランを練りながら、かつてこの地を揺るがした自然の猛威に思いを馳せるひとときは、他のゴルフコースでは到底味わえない体験です。歴史と自然と競技が交差する、サシバリンクス伊良部ならではの名物ホールといえるでしょう。
一年を通じて変わる、コースの表情
沖縄の離島という立地から、サシバリンクス伊良部は基本的に一年を通じてプレーが可能です。しかし、季節ごとにコースの表情は大きく変わります。
春(3月〜5月)は、本州よりひと足早く温暖な陽気が訪れ、芝の緑が鮮やかに映える爽やかなシーズンです。東シナ海を望む視界が広がり、海風を感じながらの開放的なラウンドが楽しめます。観光のハイシーズン前でもあるため、比較的ゆったりとプレーできるのも魅力です。
夏(6月〜9月)は、コバルトブルーに輝く海をバックに、南国情緒満点のラウンドが楽しめます。日差しが強烈なため、日焼け対策・帽子・十分な水分補給は必須です。早朝のスタートが体にも優しく、朝の清涼な空気のなかでのプレーは格別の爽快感があります。台風の時期には事前の天候確認を忘れずに。
秋(10月〜11月)は、サシバが渡ってくる季節と重なる特別な時期です。空を舞う猛禽類を目で追いながらプレーするという、ここだけの体験が待っています。気候も安定しており、プレーのコンディションとしても一年で最もすぐれた時期のひとつです。
冬(12月〜2月)は、北風が強まる日もありますが、本州の厳冬期と比べれば格段に温暖です。観光客が減り、コースがより静かになるこの時期は、じっくりと自分のゴルフと向き合いたい方に向いています。風との戦いを楽しむ上級者にとっては、腕の見せどころでもあります。
伊良部島の観光と組み合わせて楽しむ
サシバリンクス伊良部があるのは、2015年1月に開通した伊良部大橋によって宮古島と陸続きとなった伊良部島です。全長3,540メートルのこの橋は、通行料無料の橋としては日本最長を誇り、橋上から一望できるエメラルドグリーンの海は、訪れた人の記憶に強く刻まれる絶景です。宮古島市街からゴルフ場へ向かう道中、橋の上からの景色を楽しむ時間もぜひ大切にしてください。
島内には、日本百景にも選ばれた「佐和田の浜」や、透明度の高さが際立つ「渡口の浜」など、沖縄屈指のビーチが点在しています。ゴルフの後に海へ出かけ、シュノーケリングで熱帯魚やサンゴを間近に見る、というプランもこの島ならではの贅沢な過ごし方です。
食事については、島内や宮古島市街の食堂で宮古そばや新鮮な海鮮料理を楽しめます。地元の漁師から直送される魚介は、観光地のレストランとは一線を画す素朴で豊かな味わいです。プレーの疲れを癒やしながら、島の食文化にも触れてみてください。
アクセスと利用の心得
宮古島へは、那覇空港から飛行機で約45分、東京・羽田空港からは直行便で約3時間でアクセスできます。宮古島空港(みやこ空港)に到着したら、レンタカーを借りて伊良部大橋を渡り、島内の道をゆっくりと走ってコースを目指しましょう。島内には路線バスがほぼないため、レンタカーまたはレンタバイクの利用が現実的な移動手段です。
プレー前には必ず事前予約と営業状況の確認を行うことをおすすめします。離島のゴルフコースという性格上、天候や状況によって対応が変わることもあります。余裕をもったスケジュールを組み、島のペースに合わせてのんびりと過ごすのが、伊良部島流の旅の楽しみ方です。
コンパクトな9ホールだからこそ、観光旅行の合間に気軽に組み込めるのもこのコースの大きな魅力です。ゴルフを本格的にたしなむ方はもちろん、離島の自然のなかで体を動かしたいという旅行者にとっても、サシバリンクス伊良部は忘れられない体験を提供してくれるはずです。
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