大通公園の東の起点に悠然とそびえる「さっぽろテレビ塔」は、札幌市民にとって親しみ深い街のシンボルです。昭和の面影を今に伝えながら、展望台からの眺望や季節ごとのイベントで、国内外の旅行者を年間を通じて魅了し続けています。
昭和32年に誕生した電波塔の歴史
さっぽろテレビ塔は、1957年(昭和32年)に完成した高さ147.2メートルの電波塔です。当時、テレビ放送の普及に伴い、良好な電波送信環境を確保するために建設されました。設計を手がけたのは、東京タワーと同じく建築家・内藤多仲。戦後の日本が高度経済成長へと向かう時代の空気を吸い込みながら、札幌の空に屹立してきました。
完成から半世紀以上が過ぎた現在でも、テレビ・ラジオの電波送信機能は維持されており、「現役の電波塔」として活躍しています。観光スポットとして整備されながらも、純粋な通信インフラとしての役割を果たし続けている点は、この塔のユニークな魅力のひとつと言えるでしょう。
大通公園を一望する展望台
地上90.38メートルに設けられた展望台は、さっぽろテレビ塔最大の見どころです。眼下には大通公園が西1丁目から西12丁目まで約1.5キロメートルにわたって伸び、都市の真ん中を緑の帯が貫くダイナミックな景色を楽しめます。晴れた日には石狩平野の広がりや、市街地を取り囲む山々のシルエットまで見渡すことができ、「札幌はこれほど広い街なのか」という新鮮な驚きを感じさせてくれます。
展望台は3階の売場でチケットを購入してから入場します。営業時間は原則として9:00〜22:00(展望台への最終入場は21:50)ですが、館内のイベント開催状況によって変更になることもあるため、訪問前に公式サイトで確認しておくと安心です。
四季折々に変わる大通公園の表情
さっぽろテレビ塔の展望台から見下ろす大通公園は、季節によってまったく異なる顔を見せます。
春(4〜5月)は芝生が鮮やかな緑に覆われ、チューリップや水仙が咲き競います。大型連休のころには多くの市民がピクニックに訪れ、公園全体が華やかな雰囲気に包まれます。夏(7〜8月)になると、大通公園では「さっぽろ大通ビアガーデン」が開催されます。日本最大規模とも言われるビアガーデンで、公園のあちこちにビールメーカーのブースが立ち並び、夜遅くまで賑わいます。展望台から見ると、公園全体がひとつの巨大な広場へと変貌する様子が一目で把握でき、壮観です。
秋(10月)は黄金色に輝くイチョウ並木が圧巻。公園内の並木道がゴールド一色に染まり、落ち葉が敷き詰められた歩道が絵画のような美しさを醸し出します。そして冬(2月)は、世界的に有名な「さっぽろ雪まつり」の季節です。大通公園には巨大な雪像や氷像が整然と並び、展望台からは会場全体を俯瞰する特等席として人気が高まります。夜間のライトアップと雪の輝きが重なる光景は、北海道の冬ならではの幻想的な風景です。
夜景とライトアップの魅力
日没後のさっぽろテレビ塔はまた違った表情を見せます。塔自体がライトアップされ、大通公園の夜の空に赤く映える姿は、市内のどこからでも目に入る存在感があります。展望台から見渡す夜の札幌市街は、碁盤目状に整備された道路に沿って街灯や車のヘッドライトが連なり、宝石を散りばめたような美しさです。特に夜22時近い閉館間際の時間帯は訪れる人も少なく、ゆっくりと夜景を堪能したい方に向いています。
また、大みそかから元日にかけては「カウントダウンイベント」が開催されることもあり、新年を展望台で迎えようと多くの人が詰めかけます。北国の冷気に包まれながら札幌の夜景を眺め、新しい一年の始まりを感じる体験は格別です。
アクセスと周辺の立ち寄りスポット
さっぽろテレビ塔へのアクセスは非常に便利です。札幌市営地下鉄東西線・南北線・東豊線が乗り入れる「大通駅」から徒歩約1分という好立地にあり、旅行者でも迷わずたどり着けます。JR札幌駅からは徒歩約15分、または地下鉄を使えば1駅でアクセス可能です。
周辺には観光・グルメスポットが充実しています。塔のすぐ西側には大通公園が広がり、散策や休憩に最適です。徒歩圏内には、札幌の老舗お菓子店や飲食店が集まる「狸小路商店街」もあり、北海道グルメや土産探しを楽しむことができます。また、地下歩行空間(チカホ)を使えば、大通駅から札幌駅方面まで雨や雪に濡れることなく移動できるため、天候を気にせずショッピングや観光を楽しめるのも札幌ならではの魅力です。
さっぽろテレビ塔は、歴史と現役の機能美を兼ね備えた稀有な建造物です。大通公園とともに歩んできたこの塔の展望台に一度立てば、札幌という街の大きさと美しさを、五感でしっかりと受け止めることができるでしょう。
액세스
札幌駅から徒歩圏内
영업시간
9:00~22:00(展望最終入場 21:50)
예산