小田原駅からほど近い国道1号線の箱根口交差点そばに、ひと味違う観光スポットが存在する。カフェ、パティスリー、そして昭和の路面電車が同居する「箱根口ガレージ 報徳広場」は、地域の歴史と現代の食文化が交差するユニークな複合施設だ。
きんじろうCAFE&GRILL — 地場食材を活かしたグリル料理
報徳二宮神社の境内にある「きんじろうカフェ」の姉妹店として誕生した「きんじろうCAFE&GRILL」は、明るい日差しが差し込む開放的な空間が魅力のカジュアルレストランだ。
ランチタイム(11:00〜15:00)には、地場食材を使ったグリル料理が楽しめる。定番人気の「オダワラアジフライ」は、さっぱりとした紫蘇ソースを添えた一品で1,300円(税込1,430円)。トリュフ香る特製ソースを使ったステーキ(1,400円/税込1,540円)も根強いファンを持つ。ヘルシー志向の方には「ヘルシーきんじろうドン!」が人気で、特製デミグラスソースのハンバーグライスやローストポークグリルサンドなど、季節ごとにメニューが更新されるのも嬉しいポイントだ。
モーニングタイム(10:00〜11:00)はドリンクとスイーツのみの利用が可能で、カフェタイム(14:00〜17:00)はゆったりとした時間を過ごせる。店内席数は47席で、貸切パーティーにも対応。家族連れや友人グループなど、幅広い利用シーンで活躍する空間となっている。
パティスリーヒンナ — 報徳の精神が息づくスイーツ店
「パティスリーHINNA」の「ヒンナ」とは、アイヌ語で「いただきます・ごちそうさま」に相当する、食への感謝を表す言葉だ。このユニークな店名には、食べることへの深い敬意が込められている。
エグゼクティブ・シェフ・パティシエの有野孝氏は北海道出身。小田原を第2の故郷として愛し、北海道開拓の精神的な礎となった報徳の絆を大切にしながら、小田原を代表する地場柑橘などを使ったオリジナルスイーツを提供している。
看板商品のひとつ「小田原レモンタルト」は、地元産レモンの爽やかな風味を活かした逸品だ。ケーキはパティシエが1つひとつ手作りするため、一日の製造数に限りがある点には注意が必要。カフェタイムには店内でのイートインも楽しめる。なお、11:00〜14:00の時間帯にケーキを注文する場合は、レストランでのお食事とのセット利用となる仕組みになっている。
懐かしの路面電車「モハ202号」— 昭和の記憶を今に伝える
箱根口ガレージを訪れた人が思わず足を止めるのが、国道入口に展示された路面電車「小田原市内線モハ202号」(長崎電気軌道151号)だ。この電車には、小田原の近代史が凝縮されている。
モハ202号は昭和10年(1935年)から昭和31年(1956年)まで、小田原駅〜板橋駅間の国道1号線を走った「チンチン電車」。箱根登山鉄道が運営する「町内電車」として、後に市制施行後は「市内電車」として地域住民に親しまれてきた。しかし、自動車の急速な普及による交通混雑を受け、昭和31年5月31日に惜しまれながら廃止された。
その後、長崎電気軌道に譲渡され1970年代まで現役として活躍。令和2年(2020年)に「小田原ゆかりの路面電車保存会」の情熱と、600名以上の支援者からの寄付によって、ここ箱根口ガレージに設置されることになった。現在は貸切イベントや絵本の読み聞かせなどにも活用されており、グループや団体での貸切利用も可能だ。昭和の香りを感じながら小田原の歴史に思いを馳せることができる、特別な展示スペースとなっている。
報徳二宮神社まちづくり推譲事業としての役割
箱根口ガレージは単なる観光施設ではなく、「報徳二宮神社まちづくり推譲事業」の一環として、南町の観光活性化と三世代交流拠点づくりを目的に運営されている施設だ。
「報徳」とは、江戸時代後期に小田原藩で生まれた二宮尊徳(二宮金次郎)が唱えた思想で、勤労・分度・推譲・至誠の精神を基本とする。その精神を現代に受け継ぎ、地域コミュニティの活性化に貢献しようという思いが、この施設全体に息づいている。施設内では結婚パーティーや各種お祝いの貸切利用も可能で、アットホームな雰囲気の中で特別な日を演出できると評判だ。Googleの口コミでも4.2(136件)という高い評価を獲得しており、地元住民だけでなく観光客からも広く支持されている。
アクセスと利用案内
箱根口ガレージ 報徳広場は、神奈川県小田原市南町2-1-60、国道1号線の箱根口交差点そばに位置する。小田原駅から徒歩圏内でアクセスしやすく、観光の拠点としても便利な立地だ。
営業時間は10:00〜17:00(ランチ営業は11:00〜15:00)で、定休日は不定休(メンテナンス・研修等)。席の予約は受け付けていないため、訪問前に公式サイトや電話(0465-23-2881)で最新情報を確認することをおすすめしたい。なお、繁忙時は電話に出られない場合もある。駐車場は施設裏に隣接する南町パーキング(10台)が利用可能で、利用金額に応じて優待券が発行される仕組みだ。小田原の歴史と美食、そして昭和レトロが一度に楽しめるこだわりのコミュニティ広場に、ぜひ足を運んでみてほしい。
액세스
JR東海道線小田原駅から徒歩約10分。国道1号線箱根口交差点そば
영업시간
10:00~17:00(ランチ営業: 11:00~15:00)、定休日: 不定休(メンテナンス・研修等)
예산
オダワラアジフライ ¥1,430(税込)、ステーキ ¥1,540(税込)